世界体操を取材、米記者が語る内村の存在感「米国選手も真似したい、と」

 体操の世界選手権が24日まで福岡・北九州市立総合体育館で行われた。日本代表の内村航平(ジョイカル)は種目別鉄棒で6位。五輪と世界選手権を合わせて前人未到の8連覇を達成した32歳は、世界中のファンを魅了してきた。今大会の取材で来日した米記者もその一人。体操界に残した足跡を振り返り「すべての選手が英雄と呼ぶでしょう」と称えた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

 内村について語ったのは、米体操専門ポッドキャスト「ジムキャスティック」で男子体操を専門に取材するケンズリー・ベヘル記者だった。2015年から国際大会を取材。当時からすでに無敵だった内村の功績について最大限の敬意を込めた。

「彼は史上最高の男子体操選手だと思う。ずっと尊敬される存在であり続けるし、すべての体操選手が彼を英雄と呼ぶでしょうね。新たなスターのダイキ・ハシモトも『コウヘイのようになりたい』と話していた。世界中の体操選手が同じことを言うと思うわ」

 橋本大輝(順大)は、19歳で出場した東京五輪で個人総合&鉄棒の2冠を達成した。「美しい体操」を追求する内村に憧れ、後を追うように若い選手が台頭するのは日本だけではない。へベル記者が触れたのは米国内での人気。東京五輪床運動6位の25歳ユル・モルダウアー(米国)の言葉を引き合いに説明した。

「ここ(世界体操)に来ているユル・モルダウアーはウチムラのスタイルを真似したいと言っていたわ。ほとんどの米国選手がウチムラの安定性とステータスを目指していると思う」

日本でも話題となった“偏食”に興味津々「素晴らしい演技なのに悪い食生活で…」

 美しい体操を真似して、世界の舞台に羽ばたいた子どもたちも少なくない。世界中に“後輩”が生まれた。同記者は内村のパフォーマンス以外にも非常に興味を持ったものがあるという。それは、日本でも有名な“偏食”だった。

「私たちにとって、とても驚きなのが素晴らしいパフォーマンスをするのに悪い食生活について話すことなの。マクドナルドでも食事をするって言う。アスリートがだいたいチキンやライス、野菜とか健康な食生活をしていると私たちは思っている。だから、彼が良くない食生活をしていても素晴らしいパフォーマンスができるのが面白いわね」

 内村の印象に残った演技や言葉について「エンドレスよ! 8連覇なんて世界の誰もしたことがない」と絶賛するへベル記者。「そんな選手がまた現れるかどうかなんてわからないわ。8連覇をまた見られるかどうか自信はない」。今大会は6位に終わったが、完璧な着地で最も大きな歓声を浴びた内村。世界中を魅了し続けている。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)