水原氏の違法賭博に言及

 米大リーグ・ドジャースでプレーする大谷翔平投手をエンゼルス時代に指導したジョー・マドン元監督が、米メディアに水原一平氏との騒動について改めて驚きを語っている。水原氏は大谷の資金を盗用し、違法賭博に関与した疑いがかけられており、3月20日付でドジャースを解雇された。マドン氏は水原氏が大谷の口座からの送金できた可能性は「あり得ると思う」とコメント。「多少無理があるとすれば“そういう”取引きをエージェントが気がつかなかったという点だ」と話している。

 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」はジェイソン・スターク記者の署名で「ジョー・マドンが最前線で見たオオタニと通訳との関係:『彼らは切っても切れない』仲だった」との見出しがついた記事を公開した。

 記事ではマドン氏のコメントとして「このことを読んだとき、何も信じたくないと思った」「イッペイがショウヘイに不誠実でいた事実は私にとって推測すらしたこともなかったし、想像したこともない事だと思った。そして私は動揺したよ。心の底からこの全てのことに動揺したよ」と伝えている。

 エンゼルス監督時代、大谷とのやり取りは水原氏を経由したものばかりだったという。水原氏については「私とショウヘイの橋渡し、コネクションだった。だから彼ととても良い関係だった」とコメント。大谷と水原氏の関係については「ベストフレンド」「切っても切れない関係」と表現した。

 ポッドキャスト番組内で、スターク記者は「ミズハラのような人がオオタニの口座にアクセスしてオオタニの請求書の支払いをするのはあり得ることか」とマドン氏に質問したという。答えは「そういうことはあり得ると思う」「多少無理があるとすれば“そういう”取引きをエージェントが気がつかなかったという点だ」との内容だった。

 マドン氏の言う“そういう取引”とは、米メディアで報じられている450万ドル(約6億8000万円)の送金について。水原氏が大谷の口座から資金を盗用し、違法賭博の胴元と報じられているマシュー・ボウヤー氏に450万ドル(約6億8000万円)を送金していたとされている。

 マドン氏は「ショウヘイがイッペイに日常的な請求書の支払いを任せるのは容易に理解できる。だからその事(水原氏が大谷の口座にアクセスできること)は全く想像の範囲外のことではない。私が理解できないのは、このような数字(450万ドル)について、これが正確な数字だとしたら、エージェントが知らなかったという点だ」と語ったという。

 大谷の代理人を務めるネズ・バレロ氏が知らなかったことが引っかかっている様子のマドン氏。記事では大谷の財政事情に詳しい情報筋の話として、「バレロはオオタニの財務について一般的な知識を持っていると思われるが、選手の口座は別の会計事務所が管理しているという」としている。

(THE ANSWER編集部)