三井不動産カップ2024

 女子バスケットボールの世界ランク9位・日本代表は21日、北海道・北海きたえーるで国際強化試合に臨み、同3位オーストラリア代表に95-87で2連勝した。96-85で勝利した20日の初戦に続き、パリ五輪を見据えた一戦。12人の本番メンバー入りへ、16人の候補選手は決死の想いでコートに立った。チームプレーで勝利を掴んだ裏には覚悟を持ってプレーする選手たちがいた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

 五輪への熱意が会場に充満していた。高さで勝る豪州に対し、日本はスピードを生かしながらパスを展開。守備では連係して相手の攻撃を止めた。MVPの主将・林咲希は「みんなで頑張った結果」と胸を張る。パリ五輪のメンバー選考に関わる連戦。「選考でヒリヒリすることもある」。馬瓜エブリンがチームを代表して話す通り、16人全員が強みをコートで表現した。

 それぞれが個をアピールしながら大事にしたのがチームの勝利。その一人が23歳の野口さくらだ。初戦は唯一の出場なし。19日の練習中の怪我で万全ではなかった。「出たい」。トレーナーを通じ、恩塚亨監督に直訴。第1クォーター終盤にコートへ。「自分の強みを、いま出せる最大限発揮しよう」。体を張り、7分33秒の出場で6得点、3リバウンド。決死の覚悟で役割を全うした。

 指揮官は野口のプレーに「正直、胸が熱くなった」と揺さぶられた。「一人ひとりの想いが溢れる試合だった。みんな人生を、全てを懸けてここに来ている。そこは尊重したい」。五輪メンバーは12人のみ。「誠心誠意向き合って、勝利から逆算して考えたい」。胃を痛める決断は目前に迫っている。

 全員が強い想いを持つからこその緊張感。銀メダルだった東京五輪を超えるため、「ヒリヒリ」と表現したエブリンは「誰がパリに行っても強みを出して、目標の金メダルを勝ち取れるように頑張ります」と5793人の観客の前で宣言した。チームメートと高め合った先に、悲願の世界一が待っている。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro-Muku)