郵便物や宅配便を届けてもらうときに必要になる「住所」。実は、住所の正確な呼び方は二つあり、「住居表示」と「地番」というものがあります。普段の生活にあまり馴染みのないものですが、地番も場所を特定するために割り振られた番号です。今回は、住居表示と地番の違いや調べ方について解説します。

地番とは

地番とは土地一筆ごとに付与されている番号のことを指します。

この番号は不動産登記規則98条にもとづき法務局によって付けられ、土地登記簿の表題部に記載されるものです。「住居表示があるならわざわざ別の番号を付けなくてもいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、地番は土地登記の管理に必要になります。地番によって登記情報が登録され、所有権や納税額を明確にすることができるのです。

さらに、地番の歴史は住居表示よりも古く、住居表示に関する法律(住居表示法)が施行された1962年よりも前は地番を住所として利用するのが一般的でした。しかし、土地開発などによって合筆や分筆を続けた結果、整然と地番を付けていくのが困難になり、隣地なのに番号が飛んでいるなどわかりにくくなってしまったのです。そこで、普段生活するうえで支障がないようにと登場したのが「住居表示」です。

住居表示とは

宅配便や郵便物の送付先として使われる住居表示

地番は土地ごとに付けられた番号であるのに対し、住居表示は住居(建物)に対して振り分けられた番号のことです。宅配便や郵便物の送付先として普段の生活で使われている住所が、この住居表示になります。

番号の付与に関しては、住居表示に関する法律にもとづき、役所の担当者が建物の玄関の位置を確認し、住居表示を割り振っていきます。そのため、建物が建つ前の土地が販売されている場合、地番のみが表示され住居表示がないという場合もあるのです。空き地や農地も建物がたっていないため、住居表示がありません。また、何筆かの敷地の上に一つの建物がたっている場合、地番は複数あっても住居表示は1つになります。

また、住居表示は市街地で多く用いられていて、農村部の住居表示未実施地区では地番がそのまま住所として使われている場合もあります。「必ず住所とは別の番号がある」というわけではないので注意しましょう。

地番と住居表示の違い

地番と住居表示はそれぞれ使う場面が違います。地番は登記関係で使うもので、住居表示は郵便配達などで使うものです。登記簿を取得する機会はあまりないので、日常の生活では住居表示だけで足りることがほとんどです。学校や会社、各種サービスの利用申し込みなどで住居を記入する場合は、基本的に住居表示のみで問題ありません。土地の登記関係では地番が必要になるため、備えとして「住所とは違う番号があるかもしれない」というのを覚えておくといいでしょう。

地番を使う具体的な場面は、法務局で不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)等を請求するときや、役所で固定資産税関係の証明書などを請求するときです。

地番の調べ方

地番は普段あまり使わないため、住居表示はわかるけど地番はわからないという人も多いでしょう。地番がわからないと登記簿を調べることができません。そこで、地番を調べる方法を紹介します。

法務局に電話で問い合わせる

法務局に電話すれば地番を教えてくれる

最も簡単なのが法務局に問い合わせる方法です。地番を知りたい土地を管轄している法務局(登記所)に電話をして確認しましょう。法務局では住居表示から地番を検索できるので、電話で簡単に地番を知ることができます。住居表示がわかっている場合や法務局が遠い場合は、電話で確認する方法が一番便利でしょう。

ブルーマップで調べる

ブルーマップとは、住居表示と地番が重ねて表示されている住宅地図のことです。地番が青文字で書かれているためブルーマップとよばれています。これは株式会社ゼンリンが製作していて、法務局や国立の図書館などにも備えられています。ブルーマップのある施設に行けば誰でも無料で地番を調べることができるので便利です。

この方法のメリットは住居表示がわからなくても地番を調べられること。地図上の場所さえわかれば地番と住居表示を調べることができるので、情報が少ないときに活用したい方法です。

登記情報提供サービスで調べる

登記情報提供サービスの「地番検索サービス」を利用して、無料で地番を調べることもできます。法務局に電話したり出向いたりする必要がなく、自宅や会社から調べられるので手間がかかりません。

利用にあたっては登録が必要ですが、必要な情報を入力していけば簡単に登録できます。パソコンやスマートフォンを使ってインターネットから利用できますが、利用時間が平日のみとなっているので注意しましょう。なお、地番から登記簿を確認する場合は有料になります。

参考:登記情報提供サービス

地番参考図で調べる

インターネットを使って地番参考図から無料で地番を調べることもできます。登記情報提供サービスと違って24時間検索できるので、休みの日や夜中でも調べられます。調べ方はとても簡単で、グーグルなどで「地番参考図 〇〇市」と検索すれば探せます。

ただし、地番参考図に対応していいない市町村もあるので注意が必要です。検索しても地番参考図が出てこない場合は、法務局に問い合わせたり登記情報提供サービスを利用したりするなど別の方法で調べましょう。

ブルーマップデータベースで調べる

法務局にあるブルーマップはインターネットから閲覧することもできます。わざわざ法務局に出向くことなく自宅にいながら好きな時間に閲覧できるので最も使いやすい方法でしょう。

ただし、データベースの購入などで費用がかかります。頻繁に地番を検索する場合は便利かもしれませんが、土地探しのために1度や2度利用するぐらいなら無料の検索方法で調べたほうがいいでしょう。

住居表示の調べ方

まれに地番だけわかっていて住居表示がわからないというケースもあります。たとえば、新築したばかりで契約書には地番が載っているが、住居表示がわからないというような場合です。転居届や電話移転手続きなどに住居表示が必要になるため、早めに調べておきましょう。

役所に電話で問い合わせる

電話で役所に問い合わせるのが確実

市区町村の役所に問い合わせて、確認しましょう。住居表示の番号振りは市区町村の役所が担当しているので、役所の市民課など(役所によって名称はまちまち)に電話をして確認する方法が確実です。

ブルーマップで調べる

地番を調べるときと同じように、ブルーマップで住居表示を調べることができます。もし地番がわからなくても、地図上での位置がわかれば住居表示を確認できます。調べるのが1度限りであれば、法務局に行って無料で利用できるブルーマップを活用するのがおすすめです。

地番参考図で調べる

地番参考図でも住居表示を調べられます。対応している地域であれば、自宅のパソコンから検索することができるので一度調べてみるのもいいでしょう。検索しても出てこない場合は、法務局のブルーマップを活用してみてください。

まとめ

住居表示は建物に対して付与される番号で、地番は土地に対して付与される番号です。普段の生活では住居表示を使うことがほとんどですが、地番という番号があることについて知っておくと慌てずにすみます。もし地番が必要になった場合でも、調べ方さえ知っておけば案外簡単に調べることができるので覚えておくといいでしょう。