衣替えでしばらくしまっておいた服を着ると、無性に体がかゆくなる、くしゃみや鼻水が出る、といったことがありませんか。季節性のアレルギーと考える方もいるかもしれませんが、実は衣替えの衣類についたダニが原因である可能性もあります。そこで、衣替えでダニの発生を防ぐ対策やダニ退治の方法について解説します。

衣替えした服を着たら虫に刺された?

衣替えでしまい込んでいた洋服を出して着たところ、虫に刺されたように皮膚が腫れた、チクチクとした肌触りが気になった、という経験をもつ人もいるでしょう。このような場合は、衣類にダニがいて肌を刺された可能性が高いといえます。

ダニの特徴

季節の変わり目にいつも肌がかゆくなるという場合にも、衣替えのダニが関係しているかもしれません。ダニは人の肌を刺すだけではなくアレルギー症状の原因ともなるため、早めの対策が必要です。そのためにもまずは、ダニの特徴を理解しておきましょう。

家の中で刺すダニはツメダニが多い

世界で確認されたダニの種類は1万程度といわれています。そのなかでも、日本の室内で見られる代表的なダニが、イエダニやツメダニです。イエダニは、ネズミや鳥などの巣や体に生息し、血液を餌として成長するダニです。人を刺すこともあります。

一方、布団や衣類に発生するのはツメダニです。ツメダニは基本的にほかのダニや小さな虫を餌とし、人のことは積極的に刺しません。しかし、人の肌に触れ圧迫されると、人のことも刺すという習性があります。ネズミや鳥がいないにもかかわらずダニ被害と思われる症状が出たのであれば、ツメダニが原因かもしれません。

大きさは1ミリ以下で肉眼では確認しにくい

イエダニやツメダニの体長は1ミリ以下です。どちらもかなり小さく淡い色をしているため、通常は肉眼で見つけることが難しいでしょう。衣類の生地をよく観察しても、見つからない可能性が高いです。刺されてかゆみを感じてから、ダニだと気づくことがほとんどでしょう。

刺されると強いかゆみを引き起こす

イエダニは刺された直後から、ツメダニは刺された翌日以降に、強いかゆみが引き起こされます。

どちらも衣服で隠れる部分の皮膚を刺せるため、背中やお腹、太ももの内側が刺されることもあります。かゆみがなかなか引かず1週間ほど続く、炎症を起こすなど、人によっては大変な被害を及ぼすでしょう。

高温と乾燥に弱い

ダニが好むのは、温度が20〜30度で、湿度60%以上のジメジメとした環境といわれています。とくに6〜9月前後の気温が高く、湿気が多い時期に発生する可能性が高まります。反対に、60度以上の高温の環境と、乾燥している場所では生きられません。

そのため、6〜9月ごろに衣替えを行うときは、よりいっそうダニへの注意が必要です。

皮脂やフケを餌にする

衣類につく皮脂や、頭皮から落ちるフケを好物とするダニの代表格がヒョウダニです。ヒョウヒダニは人を刺しませんが、人のフケ、皮脂、アカ、ほこりなどを栄養として大発生します。

同様にコナダニも人を刺しませんが、さまざまな食品やワラを餌にする繁殖力の強いダニです。このヒョウダニやコナダニが、人を刺すツメダニを呼び寄せてしまいます。なぜならツメダニは、自分よりも小さいコナダニやヒョウヒダニなどを餌としているからです。

ダニが繁殖している可能性が高いケースとは

衣類にベタベタと湿った感触があれば、ダニが潜んでいる可能性が高い

ダニはかなり小さいため、ダニがいるかどうかは目で見て判断できません。そのため、以下のような現象が見られるときはダニが繁殖している可能性が高いと判断し、ダニ対策を行ったほうがよいでしょう。

衣類ににおいがついている

洗濯して保管していたシャツに黄ばみやシミができていた経験のある人もいるでしょう。衣替えの前にしっかり洗濯をしたつもりでも、実は衣類の汚れが落ちていない場合があります。

衣類がにおうのは、皮脂や汗汚れが落ちていないせいかもしれません。先述したとおり、皮脂やアカが好物のダニもいますから、洗濯が不十分な衣類にはダニがついている可能性があります。

衣類に触れるとくしゃみや鼻水が出る

ダニのふんや死骸は、アレルギー症状を引き起こす原因であるアレルゲンになります。衣替えで衣類を出し入れしていると、目にかゆみが出る、くしゃみや鼻水が出るといった症状が出ることがあります。そのようなときは、衣類についたダニが原因かもしれません。

衣類が湿り気を帯びている

風通しの悪い収納場所で、衣類をぎゅうぎゅうに詰め込んでしまうと、衣類が湿ることがあります。重なり合った衣類は湿気が逃げず、常に湿っているような状態になるため、ダニが住みやすい環境になってしまいます。衣替えで取り出した衣類にベタベタと湿った感触があれば、ダニが潜んでいる可能性が高いでしょう。

衣替えでダニ被害を防ぐためには

 

衣替えを1年に2度ほど行う家庭は多いでしょう。そのため、ダニ対策を行わないと1年に2度ダニに悩まされることになってしまいます。ダニ被害を防ぐにはどのような方法があるのか、家庭でできる対策について紹介します。

衣替え前後で洗濯を行う

衣類を長持ちさせるためにも、衣替えの前には洗濯を行い、ダニの好物である皮脂や汚れをしっかり落としてから収納しましょう。また、衣替え後にも洗濯をし、衣類についたダニを落としてから着るのがおすすめです。洗濯して天日でカラッと乾燥させることにより、落としきれないダニの駆除にも効果的です。

防虫剤を入れる

ダニから衣類を守るためには、市販の防虫剤も有効です。衣替えのときに衣類にダニよけスプレーをかけて、干してからしまうとよいでしょう。また、収納ケースに衣類をしまうときに、ダニよけシートや防虫剤を入れるのも効果的です。においが気になる人は、無臭タイプがおすすめです。

湿気がこもりにくい場所に収納する

ダニは湿気がある場所を好むため、収納場所の環境を変えるのも一つの方法です。風通しのよい湿気の少ないカラッとした場所に収納場所を移動すると、ダニが住みにくい環境になるでしょう。もしくは、収納ケース内に乾燥剤を入れる、扇風機などで風を送るなど、湿気がこもらないようにしてみてください。

服を詰め込みすぎない

コンパクトに収納したい場合は、衣類をぎゅうぎゅうに詰め込んでしまうこともあるでしょう。しかし、その状態で長く保管すると空気に触れられず湿気がこもりやすくなってしまいます。

湿気が好きなダニを集めてしまう原因にもなるため、なるべくすき間を作ることがポイントです。ぎゅうぎゅうにプレスすると癖の強いシワの原因にもなります。余裕をもって収納するとよいでしょう。

乾燥機やアイロンを使用する

高温になる衣類乾燥機やアイロンを使用すると、より効果的です。60度以上の熱を衣類に当てると、ダニのほとんどは生きられません。生きたダニに刺される可能性を限りなく減らせるでしょう。

クリーニングに出す

デリケートな素材の衣類やおしゃれ着は、家庭の洗濯機で水洗いできない場合があります。そのような繊細な生地を使った服は、乾燥機や高温のアイロンも使用できないものがほとんどです。

そのようなときは、洗濯のプロであるクリーニング店を利用するとよいでしょう。お店によってはダニ除去や防ダニ加工などに特化したオプションサービスを提供しているところもあるため、状況に応じて検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

衣替えをした衣類を着たら、虫刺されのような腫れができて強いかゆみを感じた、衣替え中にくしゃみや鼻水が出た、といった場合はダニが原因かもしれません。

ダニは肉眼では見にくいため、目で見て除去することはほぼ不可能です。ダニの被害を防ぐためには、ダニが生息しやすい環境をなくし、ダニの繁殖を防ぐことが効果的です。衣替え前後には、洗濯やクリーニングで衣類の汚れをしっかり落としておくことをおすすめします。