家族が増えた、引っ越した、ライフスタイルが変わったなどがきっかけで、以前より電気代が増えたと気づくことがあります。1ヶ月の電気代の目安はどの程度なのでしょうか。全国の平均値や地域別の電気代と比較してみると、それぞれの家庭の電気代が高いか安いか判断できます。今回は、1ヶ月の電気代の目安、電気代が高くなる原因、効果的な節電方法、電気代を安くするコツなどについて紹介します。

1ヶ月の電気代はいくらくらい?

1ヶ月にかかる電気代は、世帯の人数や住むエリア、使用中の家電や暖房器具などの条件によってかなり差が出ます。

総務省統計局の調査によると、学生、勤労者、無職、高齢者などを含めた単身世帯の電気代は、2020年の年間平均で1ヶ月あたり5,719円と報告されています。二人以上の世帯の電気代は1万671円です。2倍まではいかないものの、居住人数が増えればそのぶん電気代は高くなります。

また、電気代は気候の違いによっても差が出てきます。北海道や東北、北陸など、冬季にまとまった雪が降りやすいエリアでは下表のとおり電気代が高めになっています。

出典:家計調査(家計収支編) 調査結果|総務省統計局

電気代が高くなる理由とは?

エリア別の平均電気代と比べると、電気を使い過ぎているかどうか気づくでしょう。電気代が高い場合は、その理由を把握することが大切です。理由次第では、電気代を減らすことが可能です。ここでは、電気代が高くなる理由について解説します。

電気代が平均よりも高い場合

1ヶ月の電気代が高いということは、それだけ他の世帯よりも消費電力が多いと考えられます。消費電力はW(ワット)で表され、電化製品はそれぞれ消費電力が示されています。

最新の電化製品は省エネ性能に優れ、古いものよりも消費電力が抑えられています。古い製品を使っている場合、電力消費量が多いため電気代が高くなる可能性があります。特に、エアコンや冷蔵庫など、長時間使う電化製品が古いままだと、かなりの電力を消費するため要注意です。

建物の状況も電気代に関係しています。建物の床面積が広い場合、エアコンの容量や台数を増やす必要があるため電気代がかかります。また、建物の気密性が低いと外気の影響を受けやすくなり、エアコンの消費電力も多くなるでしょう。自宅の建物が広く気密性が低い場合は、電気代が高くなる可能性があります。

急に電気代が高くなった場合

急に電気代が高くなった原因は、季節やライフスタイルの変化による場合が多いものです。

夏は猛暑や酷暑の日が続き、室内でも熱中症になる危険性があります。そのため、政府や自治体では冷房を適切に使用することを推奨しています。暑い夏場はエアコンを付けている時間が長くなるため電気代が跳ね上がる家庭も多いでしょう。

また、冬にエアコンの暖房を使っている場合も、気温が低い日が多いほど電気代が高くなる可能性があります。特に、例年よりも寒い日が続く年は、エアコンの使用量が増えるため電気代の値上がりに注意が必要です。


さらに、毎日通勤をしていた人がテレワークを導入したり、家族の外出が減り在宅時間が長くなったりすれば、当然電力消費量も増えます。テレワークで冷暖房や照明、パソコンなどを使用することにより、以前より電気使用量が増えた人は59%となっています。

出典:新型コロナ対策によるテレワークと電気代の関係性に関する調査|株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ調べ

以前よりも電気代が高くなった場合

新しい家電を買ったわけでもなく、以前と家電の使い方に大きな変化がないにもかかわらず、以前よりも電気代が高くなったと感じる人もいるのではないでしょうか。その場合は、電気料金の値上げが原因かもしれません。

2011年の東日本大震災以降は、2010年と比較すると電気料金が約22%も上昇しています。2014〜2016年ごろは、原油価格の下落で一時的に電気料金が値下がりしたものの、その後再び上昇傾向に転じています。それに加えて、再生可能エネルギーの普及を目的とした「再生可能エネルギー賦課金」も上乗せされました。

引用:日本のエネルギー2020|経済産業省資源エネルギー庁

電気料金の安い時期を経験しているため、その後は一段と高くなったと感じている可能性もあります。

すぐに実践できる電気代の節約方法

消費電力を抑えるための努力はしているものの、あまり節電ができていない、期待したほど電気代が減らないというときは、ここで紹介する方法もぜひ実践してみることをおすすめします。

アンペアを見直す

家庭の状況によっては、電力会社との契約アンペアの変更も検討しましょう。アンペアとは「電流」のことで、電気料金はアンペア数によって基本料金が決められています。基本的に、アンペアは部屋数に応じた適切な配電のもと、あらかじめ決まっていることが多いものです。アンペアの数が大きいほど電流が多くなるため、一度に使える電化製品も増えます。

しかし、アンペアの最大量まで電気を使っていない場合は、契約中のアンペアを変更して下げてもらうと基本料金が安くなります。あちこちで多くの電気を一度に使用しない家庭なら30A、電気使用量が多い家庭は40〜60Aが目安です。頻繁にブレーカーが落ちるという家庭なら、逆にアンペアを増やすのがおすすめです。

ただし、一部のマンションやアパートなどではアンペアの変更ができない場合もあるため、まずは建物の管理者に確認してください。

電力会社を変更する

かつて電気は、全国を10地域に分けた大手電力会社だけが供給していました。しかし、電力の小売全面自由化に伴い、私たち消費者が自由に電気の小売業者を選べる時代になりました。

以前は地域の一社独占という形で電気を提供していた大手電力会社も、新規参入の小売業者も、さまざまなお得な料金メニューやサービスを展開しています。それらの豊富なプランのなかから、電気の使用量や使用時間帯によって、それぞれの家庭に合ったお得な契約に変更することで電気代を安くできる可能性があります。

料金プランは、ガスやスマホとセット契約での割引や、乗り換え後の3ヶ月の基本料金が無料、水回りや鍵トラブルの応急処置が無料などさまざまです。それぞれサービスに特色があるため、内容や特典、料金プランやセットメニューなどを比較検討してみることをおすすめします。

ただし、会社により提供エリアが制限されている場合もあるのでよく確認してください。

省エネ家電に買い替える

最新の家電は省エネの効果が高いため、古い家電を買い替えるだけでも電気代の節約になります。たとえば、10年前に購入したエアコンを買い替えるだけで約5%の省エネになるという結果もあります。古い家電を多く使っている家庭なら、新しい省エネ家電に交換することで電気代の大きな節約になるでしょう。

各世帯における家電ごとの電力消費量の割合は以下のようになっています。

出典:家庭における消費電力量のウエイト比較|経済産業省資源エネルギー庁

この表から、冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコンなどの電気の消費割合が特に多いとわかります。もし、これらの家電を長く使っているなら、省エネ性能が高い最新の家電へ買い替えることで電気代の節約効果が見込めるでしょう。

まとめ

1ヶ月の電気代の全国平均は、単身世帯で5,791円、二人以上の世帯で1万671円でした。これは2020年の調査なので、その後、テレワークやオンライン授業などで在宅時間が長くなれば、さらに電気代が高くなっている可能性があります。電気代が高いと感じている場合は、電気代が高くなる原因を把握することが肝心です。工夫次第で電気代は安くなるので、ぜひ今回紹介した電気代の節約方法を参考にしてみてください。