プラント大手の千代田化工建設は25日、2024年3月期の純損益が160億円の赤字になる見通しだ、と発表した。米テキサス州で受注したLNG事業で引当金を計上することに伴い、180億円の黒字予想から340億円下方修正した。

 この事業を巡っては、千代田化工建設の米子会社と共同企業体(JV)を組む米ザクリ・インダストリアルが5月、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻(はたん)。ザクリ社が事業から離脱する可能性があることから、完成に向けて必要な追加費用を見積もった。

 当初5月9日に予定していた決算公表は延期しており、今月26日に公表する。債務超過は回避できるとしている。

 同社は19年3月期にも別の米LNGプラント事業で工事が遅延するなど採算が悪化。2149億円の純損失を計上して債務超過に陥った。(高橋豪)