埼玉県戸田市の首都高5号池袋線下りで14日、トラックと乗用車計7台が追突し、3人が死亡した事故で、警視庁は17日午後、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)容疑で逮捕されたトラック運転手の男(28)が勤務する神奈川県厚木市内の運送会社の営業所に同容疑で家宅捜索に入った。捜査関係者への取材で分かった。関連資料を押収し、勤務状況や会社側の労務管理について調べる。

 事故は14日午前7時35分ごろ発生。同社員でトラック運転手の降籏紗京(ふりはたさきょう)容疑者(28)=相模原市=が運転する大型貨物トラックが、美女木ジャンクションの手前で停止している乗用車に突っ込み、玉突きでほかの5台にも追突。5台が焼け、3人が死亡、男性2人がけがをした。

 降籏容疑者は逮捕後の調べに「3日ほど前から体調が優れず、薬を飲んで運転した。ぶつかったときに意識はなかった」などと供述。高速道路の防犯カメラには、少なくとも10メートル手前から減速せずに突っ込む様子が映っており、現場にブレーキ痕はなかったという。

 警視庁は降籏容疑者が運転中に突然意識を失ったとみている。体調や薬の服用が影響した可能性があり、警視庁は危険運転致死傷容疑での立件も視野に捜査する。