第82期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の第4局2日目。別府市の市公会堂とビーコンプラザであった大盤解説会では、計約1200人が藤井聡太名人と豊島将之九段の対局を見守った。

 ビーコンプラザでは、プロ棋士の中田功八段と高崎一生七段、伊藤沙恵女流四段らが説明した。将棋ファンらは大盤やスクリーンを見ながら腕を組んで首をかしげたり、大きくうなずくようなしぐさを見せたりした。

 2日目の午前中は、名人と挑戦者の桂馬がそれぞれ動いた4手のみ。緊迫した難解な局面に、中田棋士が「このままお昼になって、おいしくご飯が食べられるのでしょうか」と話すと会場内は笑いに包まれた。

 大分市の前島舜佑(しゅんすけ)さん(12)は、名人戦の関連イベントで12日にあった別府市長杯小中学生将棋大会で優勝した。大盤解説会にも参加した前島さんは「将棋は考える楽しさと勝ったときの爽快感が気持ちいい」と話し、「大盤解説会は分かりやすくて勉強になった」と語った。(大村久)