日本では、開花まで30〜50年かかると言われる中南米原産のリュウゼツランが、愛知県知多市役所の庭で間もなく咲きそうになっている。17年ほど前に植えられたとされ、想定よりはるかに早い開花に市職員らは驚いている。

 直径3メートルほどに広がった葉の間から突き出た花茎の現在の長さは3・3メートル超。今月半ば、職員が花茎が毎日伸びているのに気づいたという。早ければ来月には花茎の先端に筒状の花をつけるとみられている。

 市によると、2006年ごろ、市内にある出光興産愛知製油所(1975年操業開始)の敷地にあったアオノリュウゼツランが開花。非常に珍しいことから、その株の一部を同社が分けてくれたという。当初は鉢植えで市長室に置いていたが、すぐに大きくなり、庁舎南側の芝生の庭に植え替えたという。

 中南米では10〜20年で開花するとされ、職員の一人は「日当たりがいい場所ということもありますが、こんなに早いとは。地球温暖化の影響ですかね」と話している。