警察庁の露木康浩長官と韓国警察庁の尹熙根(ユンヒグン)長官が21日、東京・霞が関の警察庁で会談した。サイバー空間の安全確保や、国際的な詐欺、生成AIなど先端技術を悪用する犯罪への対応などについて意見交換し、両国警察が協力を推進することで一致したという。日韓の警察トップ同士の会談は2010年3月に当時の安藤隆春長官が訪韓して以来、14年ぶり。

 会談の冒頭、露木長官は「北朝鮮の問題、経済安全保障やサイバー犯罪情勢など両国共通の課題が山積している」と述べ、尹長官は「多様な面で互いの協力関係を強化していきたい」と応じた。

 日本の警察庁によると、会談では、サイバー犯罪の被害防止や摘発、犯罪組織による海外からの詐欺といった国境を越える犯罪への対応、双方の国民の保護などで両国警察が協力することで一致した。(編集委員・吉田伸八)