登録せずに違法な高金利で金を貸し付けたとして、警視庁は、東京都大田区大森北1丁目、無職の針谷恭輔容疑者（44）ら男女4人を貸金業法違反（無登録営業）と出資法違反（超高金利）などの疑いで逮捕し、22日に発表した。

　他に逮捕されたのは無職の金杉直樹容疑者（45）=横浜市鶴見区=ら3人。針谷、金杉両容疑者は容疑を認めているという。

■旧五菱会メンバー「羽振りいい生活に戻りたかった」

　針谷容疑者は調べに、2003年に大規模な摘発を受けて解散した指定暴力団山口組系旧「五菱（ごりょう）会」のヤミ金グループのメンバーだったと説明。18年に自らヤミ金を始め、「当時の羽振りのいい生活に戻りたかった」と供述しているという。

　生活経済課によると、4人の逮捕容疑は昨年10月〜今年2月、無登録で男女9人に計約180万円を貸し付け、法定利息の約3〜18倍となる計約68万円の利息を受け取るなどしたというもの。同課は4人が18年1月〜24年2月にのべ約1万5千人に約5億円を貸し付け、利息として約6億円を得たとみている。

　針谷容疑者らはホームページで多重債務者らを勧誘し、返済時は他人名義の口座に入金させていた。受け取った資金を別口座や都内各地のコインロッカーへ移動させ、発覚を免れる対策をしていた。

　（御船紗子）