世界自然遺産・知床の知床岬での携帯電話基地局建設について、北海道羅臼町は24日、「自然・景観の保護との両立」を厳守するよう国に要望するという斜里町の方針に同調しない考えを示した。

 羅臼町の川端達也副町長は湊屋稔町長の考えとして、「国が環境に十分配慮して進めていることなので、改めて見直しなどを要望する必要はない」と話した。斜里町の山内浩彰町長は近く湊屋町長と会い、両町の今後の対応について話し合うことにした。

 羅臼町の担当者は「羅臼では(2022年4月に起きた)小型船沈没事故の前から漁業者らの安全確保のために携帯電話のエリア拡大を要望してきた。斜里町とは背景が違う」と説明した。(奈良山雅俊)