【岡山】備中松山藩の藩政改革に尽力した幕末の漢学者、山田方谷(ほうこく)(1805〜77)をめぐる人物相関図を、有志による「方谷研究会」が作成した。幕末から明治政府までの幅広い人間関係、多くの弟子や学友との結びつきが一目で分かる仕立てになっている。

 相関図はA2判両面カラー。方谷との関係性や属性により「幕府」「薩長・新政府」「他藩の藩士」「弟子」など12のカテゴリーに分け、67人を紹介している。うち38人には肖像画や写真をつけた。

 一人ひとりについて方谷との関係性などを短く解説。幕臣で思想家の西周(にしあまね)は方谷を「天下の豪傑」と評したこと、薩摩藩士の大久保利通とは大議論に及んだといったエピソードが盛り込まれている。弟子たちが教育や経済、外交など多分野で活躍したことも記した。

 300部作成。高梁市観光案内所などで1部500円で販売している。問い合わせは方谷研究会事務局(086・222・7751)。(小沢邦男)