丹後ちりめんの拠点「TANGO OPEN CENTER」が京都府京丹後市大宮町河辺にオープンした。ちりめんの製造工程で最も重要という精練加工を見学できるオープンファクトリー「精練の世界」や、ちりめん製品を販売するショップを設けた。精練・染色体験やワークショップもある。

 生産業者らでつくる丹後織物工業組合が2022年に発表した産業振興プランに基づき、組合加工場内に整備した。精練は、生糸に残るたんぱく質や不純物を高温の弱アルカリ溶液で落とす作業で、有料で体験できる。

 オープニングセレモニーが24日にあり、田茂井勇人理事長があいさつ。「世界のテキスタイルクリエーション産地を目指す重要な拠点。和装や洋装、インテリアなど国内外のブランドやデザイナーと、丹後の織物業者を結ぶハブの機能を持たせ、業者の活性化につなげたい」と紹介した。

 西脇隆俊知事は「丹後のシルクテキスタイルは世界でも貴重な産地だが、あまり知られていない。情報発信の拠点がほしかった。いいものができた」と話した。

 予約制。見学とワークショップは予約フォーム(https://tanko.or.jp/tof/)から、精練・染色体験は組合加工場へ電話(0772・64・2490)で。(滝川直広)