有識者でつくる人口戦略会議の分析で大阪府内12自治体が「消滅可能性自治体」とされたことをめぐり、吉村洋文知事は25日の定例会見で、人口減対策として「0歳児選挙権」の導入を主張した。0歳から成人までは投票権を親が「代理行使」することを想定しており、今後、自身が共同代表を務める国政政党・日本維新の会のマニフェストにも加えるよう提案していくという。

 吉村知事は会見で、少子化や人口減対策が国内で進まない背景の一つとして、政治が選挙権の無い次世代を意識していないことを指摘。次の世代が政治的な影響力を持つために、「0歳から選挙権を持ってもらうべきだ」と話した。

 吉村知事は「(子どもたちは)同じ日本人として生まれ、そして少なくとも僕らよりは長くこの日本において生活をしていくわけだから、日本の未来を決める権利があってもいいのではないか」と述べた。

 人口戦略会議が24日に公表した分析結果では、府内43自治体のうち、富田林市、河内長野市、柏原市、門真市、泉南市、阪南市、豊能町、能勢町、岬町、太子町、河南町、千早赤阪村の12市町村が2020年から50年までに20〜39歳の女性人口が50%以上減少し、いずれ消滅する可能性がある「消滅可能性自治体」とされた。(野平悠一)