札幌市は2日、市職員が2019〜22年度に長谷川岳参院議員(自民)との面談を含む目的で出張していた回数が延べ241回(約1800万円)だったと発表した。他の北海道選出の国会議員と比べて突出していた状況が、改めて浮き彫りとなった。

 市はすでに23年度の調査結果を公表しており、対象期間をさらに4年間さかのぼって調べた。

 調査結果によると、道内選出国会議員(計23人)との面談を含む市職員の出張は4年間で延べ298回あった。面談相手のトップは長谷川氏の241回で、以降は56回、48回、46回、36回と続く。0回の国会議員もいた。

 また、長谷川氏と面談した241回のうち、49回は長谷川氏との個別面談のみが目的の出張だった。

 長谷川氏を巡っては、市職員が威圧的と感じる言動を受けたことや、23年度にGX(脱炭素化)などの意見交換のため市職員が東京出張を繰り返していたことが明らかになっている。こうした状況を受け、市は全部署を対象に調査していた。

 市は、長谷川氏との個別面談のみを目的とした出張は、「全て市の施策・事業に係る説明・要請によるもので不利益を被る出張はなかった」としている。(原知恵子)