九州新幹線西九州ルートの武雄温泉―新鳥栖の整備のあり方をめぐり、山口祥義・佐賀県知事は3日、国の新幹線与党検討委員会(森山裕委員長)のヒアリングに応じる姿勢を示した。日程の都合が合えば自ら出席するという。

 県議会閉会後、報道陣の取材に答えた。検討委は先月19日、佐賀、長崎両県や沿線自治体からヒアリングを行う方針を打ち出した。山口知事は当初、「趣旨を確認してから判断する」と態度を留保していた。

 この日は「そもそもフル規格での整備に手を挙げていないのでヒアリングに呼ばれるのは筋が違う」と前置きしたうえで、「色んな形で国と話をしてきた。ヒアリングは、これまでと同じような進捗(しんちょく)の報告などの場と認識した。県の主張をすることになる」と述べた。

 また、先月の議会で、2028年4月以降の開学を目指す県立大の設置場所を7月中に決める方針を示したことについては、「まず拠点さえつくれれば、その後様々なところにキャンパスも新学部もつくれるので、まずはそこを急ぐ」と述べた。最初に決める拠点は小規模になる見通しだ。(渕沢貴子)