さまざまな事情で学校教育を十分に受けられなかった人たちの学びの場である夜間中学について考えるシンポジウムが7月15日午後2時から、県ガス会館(宇都宮市東今泉2丁目)で開かれる。県が開設予定の公立夜間中学の必要性やあるべき姿を探る。

 夜間中学は、病気や家庭問題などで通学できなかった人の学び直し、不登校の経験者のほか、日本語能力が不十分のまま来日した外国人の増加を受け、必要性が高まっている。

 県内には、民間団体が宇都宮市と小山市などで「自主夜間中学」を開設。県も昨年度、県内で初となる「公立夜間中学」を26年4月に県立学悠館高(栃木市)内に置くと発表している。

 シンポは宇都宮大の多文化公共圏センターなどが主催。宇都宮市内の自主夜間で学び、現在大学進学を目指している外国人女性からの報告や、札幌市で34年にわたって自主夜間中学を開いてきた工藤慶一さんらが講演する。

 入場無料。事前申し込み不要。問い合わせは、県内での公立夜間中学開設に向けて活動をしてきた宇都宮大学の田巻松雄・名誉教授(tamakimmm@yahoo.co.jp)へ。(重政紀元)