海藻が著しく減ったり消失したりする磯焼けが各地の海で深刻化するなか、海に親しみながら磯焼けやその対策を学ぼうと、長崎県対馬市立美津島北部小学校の児童が6月7日、養殖ヒジキの刈り取りを体験した。

 参加したのは4〜6年生11人と漁業者7人。同小では昨年12月に児童と漁業者がロープにヒジキの種苗を付け、同市美津島町の赤島の沿岸で魚に食べられないよう囲い網の中に設置。約半年間育てたヒジキを、この日に刈り取った。

 6年生の勝見千風さん(11)は「ヒジキがたくさん大きくなっていて、うれしかった。海藻を食べる魚などを自分たちが食べて減らして、磯焼けになっているところを海藻でいっぱいにしたい」と話した。

 藻場の保全に取り組む漁師の築城茂徳さん(74)は「工夫をすれば、またヒジキやカジメが育つかもしれない。子どもたちに海の勉強をしてもらうためにも海藻の畑を広げたい」と話した。(エリアリポーター・佐藤雄二)