第106回全国高校野球選手権山梨大会が7月7日に開幕し、34校32チームが甲子園への夢をかけて熱戦を繰り広げる。大会の見どころを、組み合わせのA〜Dのブロックごとに紹介する。(豊平森)

 Aブロックは山梨学院と東海大甲府を軸に激戦となりそうだ。山梨学院は2年生中心だが、3年生のエース桜田ら投手層が厚く堅守。小技も絡めて着実に得点を狙う。東海大甲府は打線に切れ目がなくエースの左腕・山本は制球力がある。笛吹、青洲、日川も力がある。

 BブロックはAシードの駿台甲府が注目だ。左右に打ち分け、長打力がある主将・井上がチームを引っ張る。追う公立勢の身延―甲府商は好カード。身延の望月竜はバットコントロールが良く俊足巧打。制球力のある甲府商の2年生エース丸山との対決は見どころの一つだ。

 Cブロックは、第2シードの日大明誠、吉田、甲府城西など、混戦模様だ。日大明誠はまとまりがあり、2年生のエース星野らは打たせて取るタイプ。内野の守備もいい。吉田のエース熊谷は球に伸びとキレがある。甲府城西は昨年の主力が残っている。

 Dブロックも、激しい戦いになりそうだ。日本航空は総合力で充実。2年生でエースの左腕・高木、柳沢ら投手層が厚く堅守。打線もいい。富士学苑も選手の層が厚い。甲府工は主将・滝本と丸山が打撃の軸。帝京三のエース橋本は重い直球が武器だ。

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 開幕試合の始球式を務めるのは、日本航空高校3年で空手道部の女子キャプテン、全日本ジュニア強化選手の山口麗(うらら)さん(17)だ。

 空手を始めたのは幼稚園年長の時。二つ違いの兄の雄姿にあこがれた。家でも道場でも一緒に練習して強くなった。

 昨年の「かごしま国体」では、少年女子組手個人戦で優勝。今春の全国高校空手道選抜大会でも、女子団体組手(5人制)で接戦を制して優勝した。「努力して勝った瞬間」が空手の魅力だと感じている。

 「始球式では自分らしく思い切り投げたい」と練習してきた。「勝っても負けても気持ちよく試合を終えられるように、全力を出し切って」。投球に球児への思いを込める。

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 第106回全国高校野球選手権山梨大会を支える審判委員は次のみなさん。

 内藤広文、小野田重康、鈴木睦明、小田切勉、小野代司弘、舟久保博文、井上徳久、丹沢宏彰、宮本裕三、村田裕紀、小林裕明、加藤和憲、秋山卓郎、中山大輔、湯田坂佳夫、橘田一仁、望月理人、渡辺訓靖、内藤寛規、小林太地、一瀬浩士、細川亮、河野幸一、中村和稔、中沢一成、石川豊年、清水雄司、千野佳祐、斉藤玲、内田修弘、富田成久、青嶋浩二、利根川佐武、深沢隆明、伊藤公太、辻貴史、高山僚介、篠田弥拓、鈴木琉心、青木拓也、名取励一、清水章宏、土屋孝、平田真樹、寺沢治希、河野愛音、高野伸行、上野達也、内藤善行、中込茂、功刀修二、堀込美友、小石沢重人(敬称略)