イスラエルが19日にイランに反撃したとされる攻撃をめぐり、米ABCは同日、米当局者の情報として、イスラエルの戦闘機がイラン中部イスファハン州の核関連施設を守るレーダーサイトに向けてミサイルを発射したと報じた。防空網をかいくぐる能力があることを示す狙いとの見方が出ている。

 ABCによると、戦闘機はイラン領外からミサイル3発を発射した。同州内のナタンズにはウラン濃縮施設など核関連施設があり、レーダーサイトはこれを守るための防空網の一つとされる。初期評価ではサイトは破壊されたとしているが、最終的な評価は終わっていないという。米当局者は、今回の攻撃はイスラエルの能力をイラン側に伝えるためだったと説明したという。

 ニューヨーク・タイムズも19日、欧米当局者とイラン当局者2人の情報として、イスラエル軍の航空機がイランに複数のミサイルを発射したと報じた。ミサイルの種類や、発射場所、迎撃されたかどうかなどは明らかでないとしている。また、衛星画像の分析から、標的はイスファハン州の空軍基地の防空ミサイルシステムS300のレーダーだった可能性があるとしている。