ウクライナ中南部ザポリージャ州ビリニャンシクで6月29日、ロシア軍による攻撃があった。非常事態庁によると、これまでに子ども2人を含む7人が死亡したほか、子ども8人を含む31人が負傷した。同庁は「休日のまっただ中に民間人が狙われた」と非難している。

 地元警察によると、29日午後5時40分(日本時間同日午後11時40分)ごろ、商業施設や住宅、車両が被害にあい、火災も発生した。使われたのはミサイル2発で、種類は確認中という。

 ビリニャンシクは州都ザポリージャから東に25キロに位置する町で、ロシアによる全面侵攻が始まる前は約1万5千人が暮らしていた。

 ウクライナでは28日、中部ドニプロの集合住宅がロシア軍のミサイル攻撃を受け、1人が死亡し、12人が負傷した。ゼレンスキー大統領は「私たちのまちやコミュニティーは、ロシア軍の攻撃に毎日苦しめられている」と指摘。射程の長い兵器を使ったロシア領内への攻撃と、防空態勢の強化の必要性を訴えた。(ロンドン=藤原学思)