関門海峡の初夏を彩る「第39回しものせき海峡まつり」が5月2〜4日、山口県下関市唐戸地区の姉妹都市ひろばを主会場に開催される。コロナ禍明けの今年は「源平船合戦」も再開され、華やかな一大絵巻が繰り広げられる。

 2日午後1時半から赤間神宮で、源平の合戦で敗れた平家一門の追悼祭がある。3日の「先帝祭」は、午前9時半から伊崎町1丁目の西部公民館前、グリーンモール、豊前田商店街、唐戸商店街、姉妹都市ひろば特設ステージで「上﨟(じょうろう)道中」、午後1時から赤間神宮で「上﨟参拝」がある。「源平まつり」は源平武者行列や源平船合戦などが予定されている。

 最終日の4日午前11時からは巌流島で宮本武蔵・佐々木小次郎の決闘再現や、関門大綱引きなどがある「巌流島フェスティバル」がある。

 問い合わせは市観光政策課内の「下関まつり合同会議事務局」(083・227・3305)。

 5月の大型連休に催される「しものせき海峡まつり」の最大の見せ場が「先帝祭」だ。

 先帝祭は、1185年の壇ノ浦の戦いで平家が敗れ、関門海峡へ入水した安徳天皇を慰霊する伝統行事。女官として仕えた女性らが命日に参拝を続けた言い伝えにちなむ。豪華な衣装を着けた5人の太夫が稚児らを伴って市中心部を練り歩き、赤間神宮を参拝する。

 今年の太夫を務めるのは、振袖(ふりそで)太夫が市村美冬さん(19)=九州工業大学2年、二番太夫が岸本紗弥さん(19)=日本赤十字九州国際看護大学2年、三番太夫が北原伊織さん(22)=福岡大学4年、四番太夫が内藤さくらさん(24)=教員、傘留(かさどめ)太夫が藤田久美子さん(39)=保育士。

 山口県下関市の赤間神宮で4日にあった、太夫役らの初顔合わせでは、着物姿の関係者らが本殿に参拝し、祭りの成功を祈願した。

 振袖太夫の市村さんは「大役を頂きとても光栄です。源平の昔から続いてきた、太夫たちの『皆が平安でありますように』という願いを胸に務めたい」と話していた。(白石昌幸)