動物たちのウンチの秘密、教えます――。秋田市浜田の大森山動物園で21日、「飼育の日イベント」が開かれる。ゾウやレッサーパンダなどのウンチの展示や、キリンの体重測定、ユキヒョウの採血トレーニングなど、普段は公開していない動物園の「裏側」が見られる。

 「楽しく学べる体験型動物園」を今シーズンのテーマに掲げる同園は、動物の生命の不思議を五感を使って学び、ふれあえるようなユニークな企画を展開している。

 今回の目玉イベントは、森のステージで開く「大ウンチ展」だ。

 ゾウやキリン、ライオン、ホッキョクオオカミ、レッサーパンダ、ユキヒョウなど23種類の動物のウンチを、透明の容器に入れて一堂に展示。それぞれに、ウンチの主の写真とウンチの特徴、餌の種類などの解説文を添える。

 普段は獣舎や展示場をきれいに掃除して、なるべく来園者の目に触れさせないようにしているウンチ。それを逆に前面に出して、動物をより深く知る手がかりにしてもらおうという趣向だ。

 「たとえば草食と肉食では、腸内にいる悪玉菌の量が違うので臭いなどもおのずと異なる。そうした特徴を分かりやすく伝えたい」と飼育員の柴田典弘さん(50)は話す。

 「トナカイは、オスとメスでウンチの形状や硬さが異なるのはなぜ?」「他の動物とは違うラマ独特の排便の仕方とは?」「正常なフンと異常なフンってどう見極めるの?」など、午前11時〜11時半には柴田さんが、ウンチにまつわるエピソードを交えて解説してくれる。

 また、ウンチが入った容器のふたを取って、実際に臭いをかいでもらう体験会もある。

 もう一つの貴重な公開イベントは、飼育員や獣医師たちが日々、神経を集中して行っている「動物の健康チェック」だ。

 キリンの体重測定のほか、ゾウやユキヒョウの採血トレーニング、ポニーやラクダの脚のケアなど、緊張しながら作業する様子を見てもらう。レッサーパンダ特有の餌の作り方も実演する。

 各獣舎で行われる「健康チェック」の詳しい公開時間は、大森山動物園(018・828・5508)へ。(阿部浩明)