自閉症と向き合いながら創作活動を続ける愛媛県新居浜市のアーティスト石村嘉成さん(29)の個展「生きものバンザイ!」が岡山市北区の天満屋岡山店で開かれている。入場者は2週間で1万人を超え、4日は版画の最終工程を公開する「ライブドローイング」があった。

 石村さんは2歳で自閉症と診断された。高校3年生の授業で版画やアクリル画を始め、幼少期から強い関心を持っていた動物を鮮やかな色彩で描いて注目を集めている。

 今回は版画やアクリル画約170点を展示。1辺2.7メートルの立方体内部に160枚の絵を配した「キューブルーム」や全長26メートルの「アニマルヒストリー」など意欲作や大作が並ぶ。

 ライブドローイングでは、彩色した和紙に黒の輪郭線を刷り込む最終工程を公開。来場した子どもたちにも手伝ってもらったアフリカゾウの絵を広げると、大きな拍手と歓声がわいた。

 12日まで。一般1300円、高大専門生700円、小中生500円。11日午後2時から最終のライブドローイングを公開する。(大野宏)