7日に投開票された栃木県矢板市長選で、30代の投票率が大きく伸びたことがわかった。男女とも伸び幅が前回比で10ポイントを超えた。初当選した森島武芳市長(37)は23日の定例会見で、大きな要因に選挙戦のSNS活用もあったと指摘しつつ、市政運営では「温故知新と新しい価値の創造を両立していく」と述べ、全世代への目配りを示した。

 今回の投票率は65・11%(前回58・38%)だった。世代別では10代男性を除く全世代の男女で伸びたが、40代以上は男女とも伸び幅が10ポイント未満だった。一方、30代前半は男性10・48ポイント、女性11・21ポイント、30代後半は男性11・32ポイント、女性14・58ポイントと大きく伸びた。

 市長は「育児や仕事に追われる世代が政治を理解するのは大変」などと話し、SNSを活用した結果、子育て世代から夜の家事を終えた後に「ユーチューブを見た」といった声が届いたエピソードも紹介した。(小野智美)