アルガルベ・サーキット初走行の第12戦ポルトガルGP初日。グリップ不足に苦しみながらも、「パワーユニット側のデータは取れた」と、ホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは語る。

 一方でFP2ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がターン1で接触事故を起こしたほか、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)がマシン後部からの出火というトラブルに見舞われた。これに関しては、昨年のブラジルGPでダニール・クビアトに起きたトラブルと「似た事象と確認できている」とのことだった。

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──FP2では、いろんなことが起きました。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):はい。FP1は4台とも順調に走行できましたが、FP2ではピレリのタイヤテストで30分取られたり、フェルスタッペンの接触事故、ガスリーのトラブルが起きたりしました。それでもベースとなるデータは収集できました。

──ガスリーのトラブル原因は?

田辺TD:これから詳細確認です。

──パワーユニット(PU)は、使い物になりそうですか。

田辺TD:これまた確認ですが、かなり炎を浴びたり、消化剤がかかったりしています。そのダメージがどれほどか。ひとつひとつのユニットがどういう状態か、洗浄すれば使えるのか、これからの確認です。

──トラブルの際は、ドライバー自身が異常を感じてクルマを止めたのですか? ピット側からの指示ではなかったのでしょうか?

田辺TD:はい。電源がシャットダウンしました。データ上わかっているのはそこまでで、シャットダウンした瞬間に、データも取れなくなった。ドライバーもそれでクルマを止めました。こちらから「戻ってこい」というような、そういう状況ではなかったですね。

──2日目以降、パワーユニットを載せ替えるのでしょうか。その場合、4基目のパワーユニットも念のために準備していますか? あるいは今までの3基でやりくりするのですか?

田辺TD:載せ替えは100%行います。かなり炎にさらされていますし、そのまま使うことはあり得ない。ただこれまでプールしてあるパワーユニットで、対応できます。

──電源シャットダウンは、去年のブラジルGP最終コーナー手前でクビアト車にも起きました。パワーユニット本体のトラブルではないと考えてもいい?

田辺TD:これから細かく見ますが、ブラジルと似た事象を現時点では確認しています。

ーFP1ではフェルスタッペン車の後ろから、時々白い煙が出ていました。

田辺TD:あれは特に問題ありません。オイルタンクの上位レベル確認の際に、出ていたものです。

──思った以上に路面グリップが低く、タイヤが固いせいもあると思いますが、コーナー立ち上がりのトラクションが厳しいようです。回生エネルギーの振り分けは、その意味で想定外の部分もあるのでは?

田辺TD:そうですね。確かにリヤグリップに苦しんでトラクションがかからない場面が、あちこちで見られました。その辺りは2日目に向けてデータ解析しますが、考慮すべきは路面コンディションの改善しろですね。その評価をしっかり行って、エネルギーマネージメントに関しても臨機応変にセッティングを変えられるようにやっていくつもりです。