2021年F1アゼルバイジャンGP決勝で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはリタイア、セルジオ・ペレスは優勝を飾った。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは3位、角田裕毅は7位を獲得、ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)がダブル表彰台を達成した。

 ホンダにとっては通算81回目に当たる勝利。また、レッドブル・ホンダがモナコGPに続く勝利を挙げたことで、ホンダにとっては1992年のモナコGP・カナダGP以来の連勝を果たす結果になった。

 ホンダパワーユニットのダブル表彰台は、2020年のバーレーンGP以来、異なる2チームが同時に表彰台へ登壇するのは2019年のブラジルGP以来のことだ。

 フェルスタッペンは首位走行中にタイヤのトラブルが発生、リタイア(18位完走扱い)に終わった。後を引き継いでトップに立ったペレスが、レッドブル移籍後初の優勝を獲得した。

 ガスリーはキャリア3回目の表彰台を達成。角田はバーレーンに続く2回目の入賞で、自己最高順位を更新した。


■ホンダF1テクニカルディレクター 田辺豊治
 今日のアゼルバイジャンGP決勝は、トップを快走していたレッドブル・レーシング・ホンダのフェルスタッペン選手がクラッシュしたことにより、残り3周で赤旗中断になるという、我々にとっては大きな波乱が起こったレースになりました。

 チームメイトのペレス選手は、終始フェルスタッペン選手に続く2番手を走行し、同僚のリタイアによりトップとなった赤旗中断の後にも、きっちりとポジションを守りきり、自身のキャリア2回目、レッドブル・レーシング・ホンダへの移籍後初となる優勝を獲得しました。

 また、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手が力強い走りとともに3位でフィニッシュしたことにより、ホンダF1としてダブル表彰台を獲得することができました。

 角田選手も7位入賞を果たし、熾烈な中団グループで闘うアルファタウリ・ホンダにとって貴重なポイントを獲得したことにより、コンストラクターズランキングを5位に押し上げました。

 今週末の4人のドライバーの好パフォーマンスと、戦略やピットストップなど、チームの素晴らしい働きが、マシンに速さを与え、予選での4台Q3進出、そして今日のレースでの好結果に結び付きました。

 ここからは1週を挟んで欧州での3連戦に向かいます。タフな戦いが続きますので、十分に準備をして、またいい戦いができればと思います。


■ホンダF1チーフエンジニア アルファタウリ担当 本橋正充
 ここは最初のセクターは狭い街中を走る入り組んだレイアウトで、その後はエンジン負荷が高い長いストレートがレイアウトされています。PUとしてはパワー、ドライバビリティー、エネルギーマネージメントなど、さまざまな要素をうまくバランスしなければならないとても難しいサーキットです。

 そのような中でも、なんとかレース中にうまくマネジメントでき、我々としてできる限りのパフォーマンスを出すことができたと思っています。特にエネルギーマネジメントの設定は非常に難解ですが、HRD-SakuraとHRD-UKがここまで積み上げてきた努力と経験により、今日のレースもいい設定で走ることができました。両ファクトリーのエンジニアたちが開発を頑張ってきた成果が出たレースだったと思います。

 荒れた展開ですので、レースオペレーションを担当するエンジニアとしてはすごく忙しく、かつ疲れるレースになりました。事前にチームと一緒にさまざまなシナリオを想定してきましたし、終始いい走りを見せていたガスリー選手が赤旗などのチャンスを活かし、表彰台を獲得できたことは本当にうれしく思っています。チーム一丸でレースができた結果だとも感じています。

 角田選手についても、クラッシュはあったものの、昨日の予選からいいパフォーマンスを見せ、今日の難しいレースも走りきった上でポイント獲得と、非常にいい仕事をしてくれました。ここ数戦は苦しいレースもありましたが、色々と頑張って努力しているのも見てきましたし、今週末も初めてのコースで、頑張って習熟しながら、徐々にパフォーマンスを上げていってくれました。

 5位になったとはいえ、コンストラクターズランキングは非常に拮抗しています。ただ、マシンのポテンシャルは高いので、取りこぼしなくパフォーマンスを出していけば、おのずと結果はついてくると思っています。

 この後のレースでも、またアルファタウリと一緒に表彰台に上がれるよう、全力を尽くして戦っていきます!