1996年のF1チャンピオンで現在解説者も務めるデイモン・ヒルは、F1初のサウジアラビアGPの舞台、ジェッダ・コーニッシュ・サーキットでのレースを楽しみにする一方で、この新しいストリートサーキットは非常に高速で、ドライバーにとって極めてリスクが高いと懸念も抱いている。

 ジェッダの新設されたストリートサーキットは、全長6.175kmで、スパ・フランコルシャンに続く、カレンダー中2番目に長いコース。コーナー数は27におよぶ。長い全開区間と高速コーナーがいくつかあり、平均速度は250km/hに達すると予想されている。

 一方で、ストリートサーキットであるため、ランオフエリアが少なく、そのことをヒルは心配している。

「スピードについて少し心配している。ランオフがあまりないからね」とヒルはポッドキャスト『F1 Nation』で語っている。

「インディアナポリスで使われているようなSAFERバリアが設置される。だが、非常に高速であるうえに、ランオフがあまりない」

「リスクが高く、非常に危険だ。レーシングドライバーにとっては、注目すべきポイントだ」

 高速の特性は、メルセデスW12に適しているのではないかと予測されている。ルイス・ハミルトンは、ブラジルGPで入れた新しめのエンジンを使用する予定だ。ハミルトンはドライバーズ選手権において、リーダーのマックス・フェルスタッペンから8点後れを取っており、ここで巻き返しを図りたいところだ。

 だが、初めてレースが行われるサーキットであり、どのマシンが強さを発揮するか、予想は全くできないとヒルは言う。

「判断は非常に難しい。極めて変わったタイプのトラックだからね」とヒル。

「バクーに似ているのではないかと私は思ったが、ロス・ブラウン(F1のマネージングディレクター)に否定されたよ。彼は『いやいや、全然違うよ。バンクのついたコーナーがあったりして、全く違うタイプのトラックだ』と彼は言っていた」

「非常に長いカーブもあるんだ。頭を悩ませているよ。シンガポールとバクーの中間のようなコースなのではないかと思っている」

 タイトル争いが激しさを増すなか、22戦中21戦目が初グランプリで全く予想ができないのは、見る者にとってエキサイティングな状況だと、ヒルは言う。

「どうなるのか、誰も予想できないというのは素晴らしいことだ。ここは全く未知の場所、未知のトラックなのだ」とヒル。

「今、チャンピオンシップが重要な局面を迎えている。そのタイミングでこのレースに臨むのだ」