5月17日、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権を開催する一般社団法人SFLアソシエーション(SFLA)は、2023年のシリーズ開催に向け、横浜ゴムがタイヤの供給支援を行うと発表した。5月20〜21日に大分県日田市のオートポリスで開幕する第1大会からレインタイヤを、第4大会からはレインタイヤに加えドライタイヤも供給支援を行う。

 今季は5月20〜21日にオートポリスで開幕大会を迎える若手登竜門のスーパーフォーミュラ・ライツは、2023年から新たなコントロールタイヤサプライヤーとしてハンコックが決まっており、3月に鈴鹿サーキットで行われた合同テストでは、各チームがハンコックを装着しテストを行っていた。

 しかし、3月12日に韓国のハンコックタイヤ大田(テジョン)工場の大規模火災が発生。市販タイヤに加え、レーシングタイヤにも大きな損害が発生し、レース用タイヤ生産ラインが停止。すでにスーパー耐久シリーズでも大きな影響が出たのと同様、スーパーフォーミュラ・ライツにも甚大な影響が及ぶことになったという。

 この状況にあたり、SFLAでは「なんとしても今季予定されたシリーズ6大会18戦を無事に開催するべく、タイヤ供給支援をいただけるタイヤメーカー様を模索」していたが、2022年までスーパーフォーミュラ・ライツにタイヤ供給を行っていた横浜ゴムが、今季不足分のタイヤ供給支援を行ってくれることになった。

 SFLAによれば、「一時はシリーズ開催が危ぶまれるような危機的な状況」だったというが、横浜ゴムはオートポリスでの第1大会からはレインタイヤを、第4大会の富士からはレインタイヤに加えドライタイヤについても供給支援を行うことになった。

 なおスーパー耐久では、2024年からのサプライヤーであるブリヂストンが先行してタイヤ供給を始めることになったが、スーパーフォーミュラ・ライツについては、SFLAによれば2024年以降のコントロールタイヤサプライヤーは決定しているわけではなく、今後検討が進められていくという。

 イレギュラーな状況でスタートする今季のスーパーフォーミュラ・ライツだが、まずはシリーズが無事開幕することを喜びたいところだ。