6月3日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されたスーパーGT第3戦の公式予選で、菅波冬悟/野中誠太組HOPPY Schatz GR Supra GTが予選5番手につけた。2022年に自社で製作したGRスープラを投入してからの予選最上位で、土屋武士監督は決勝に向けて期待を寄せた。

 土屋監督率いるHOPPY team TSUCHIYAは、2022年からチームの若き職人たちを育てることを目指し、GRスープラを製作。今季は新たに菅波を迎えシーズンに臨んだが、開幕前の公式テストでクラッシュするなど、苦労を積み重ねながらも、2022年から強さと速さを積み重ねながら成長を遂げてきた。

 そんな土屋監督にとって、今回の第3戦は“狙っていた”レースだった。GTA-GT300規定車両が得意とするコースで、チーム、タイヤともこの鈴鹿は数多くの思い出がある。「第2戦富士の公式練習から鈴鹿の決勝をイメージしながらやってきた」というが、その狙いどおりGRスープラを投入してから最上位となる5番手につけ予選を終えることになった。

「本当に予定どおり、思い描いたとおりになってきています」と土屋監督は自信をみせた。

「予選で前にいるチームがぜんぶ別のタイヤメーカーなのでちょっと分からないですけど、我々のベストという部分では、着実にインプルーブできています」

 当然、3列目という位置は展開次第では表彰台も見据えるポジション。7番手には僚友HACHI-ICHI GR Supra GTもつける。「今回は表彰台を狙うレースになると思っています。まずはそこにたどり着きたいと思っています」と土屋監督は決勝へ期待を寄せた。

 これまで積み重ねてきた若き力が、いよいよ得意コースで花開くことになるのか、6月4日の決勝は注目だろう。