F1第7戦エミリア・ロマーニャGPが行われたイモラ・サーキットこと、アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリで、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が金曜日の両セッションでトップに立ったことを特に考慮すると、チームの地元での3位はフェラーリがイモラで望んでいた結果ではなかった。しかし、スクーデリアのチーム代表であるフレデリック・バスールは、レース終了後に非常に前向きな気持ちだった。

 バスールは、ルクレールがフェルスタッペンからわずか7秒遅れでグランプリを終え、63周のレースのいくつかの段階ではコースで最速のドライバーだったという事実に励まされたのだ。

 日曜日のレース中、トップ3のドライバー間のギャップは大きく変動した。これについてバスールは、イモラではタイヤの温度が非常に重要だったと見ている。

「誰にとっても同じだと思う。レースでは誰もがつねにペースに余裕を残しているものなので、少しプッシュするとタイヤがオーバーヒートし数周にわたって苦戦してペースが落ちてしまう」と同氏は指摘する。

「その後、すべてが元に戻り、再度プッシュできるようになる。だが、少なくとも今日の上位4、5台のドライバーにとっては、追い抜きはまったく不可能だったと考えている。前にいるドライバーにもう少しプレッシャーをかけようと試してみることはできるが、そのドライバーがミスをしなければ何も変わらないし、タイヤの温度が適正範囲を外れてしまうだろう。だからレース中ずっとギャップが開いたり縮まったりしていたのだ」

 エミリア・ロマーニャGPの最終結果についてより具体的に語ったバスールは、「私にとっても、F1にとっても、チャンピオンシップにとっても良いニュース」であると考えていると明言した。

「63周を終えて、7秒以内に3チームがいる。1周あたり約コンマ1秒だ。週末の初めからほとんど同じだったが、来週のモナコではトラックレイアウトやコーナーが異なるので、ゼロからのスタートとなる」

 それでも、フェラーリにとってレースでの勝利以外のことは決して充分ではないことを認識しているバスールは、「全体的に、私にとっては複雑な気持ち」であると認めた。

「我々は一歩前進したと思うし、マクラーレンもおそらく我々と同じことをした。我々はレッドブルとの差を部分的に埋め合わせたし、今ではそれほど遠くないところまで来ている」

「しかし、もし予選でフロントロウを独占できていたら、レースでもワン・ツー・フィニッシュを達成することができると思っていたので、私は少々不満を抱えている。もし我々が何かを見逃したとしたら、それは土曜日の予選でのことであり、日曜日のレースでのことではないだろう」