2024年F1第11戦オーストリアGPでの定例会見の直前、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)とランス・ストロール(アストンマーティン)の契約延長が発表された。
次々にレギュラーシートが埋まっていくなか、会見に出席したドライバーのなかでは、ローガン・サージェント(ウイリアムズ)と周冠宇(キック・ザウバー)のふたりだけが、まだ来季の動向が不確定だ。
Q:ドライバー市場に動きがありましたね。2025年に向けて、ふたり(サージェントと周)の状況はどうなっていますか?
サージェント:今は自分の仕事に集中し、ベストを尽くそうとだけ思っている。でも、選択肢は開かれているよ。
周:さまざまな選択肢について話し合っているし、もちろんザウバーとも話をしている。でも、まだ何も決まってない。僕たちは皆、カルロス(・サインツ)の決定を待っているということだ。彼が早く決断を下せば、ドライバー市場は大きく好転すると思う。
Q:WEC(世界耐久選手権)やインディカー・シリーズなど、F1以外の選択肢も考えていますか?
サージェント:F1の内外で、あらゆる選択肢を検討しているよ。
周:今はF1チームとだけ話をしている。興味深いカテゴリーだとは思うけどね。
Q:ではF1に留まるとして、リザーブドライバーという役割への興味は?
周:再来年(2026年)以降のシートが空いていると約束できれば、興味深い選択肢だと思う。そうでなければ、僕自身がどこに向かいたいのかを正確に見極める必要がある。この役割を引き受けて、そのまま戻ってこないドライバーもいるわけだしね。
時間が経てば経つほど、F1のシートを維持することが難しくなっていく。それに対する焦りや苦しい胸の内が、ふたりのコメントから感じ取れた。
ここでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が遅れて到着。シャルル・ルクレール(フェラーリ)がパリオリンピックの聖火ランナーを務めたことに話題が移った。
Q:モナコで聖火を運びましたね。過去にはモータースポーツをオリンピックに導入する話もありました。いつかそのことが実現したら、母国を代表して出場したいですか?
ルクレール:聖火ランナーは僕にとって大きな名誉だった。もちろん、オリンピックでモータースポーツが行われたら素晴らしいと思う。他のスポーツに比べると、実現は難しいだろうけどね。F1は国別の競技ではないし、全員が違うマシンで走っている。その部分を揃えようとすると、どんなコースで、ダウンフォースやマシンパワーはどれくらいか、すべてを決める必要がある。でも不可能ではないと思う。実現したら、ぜひ参加したい。
対照的にフェルスタッペンは、オリンピックへのF1参戦には懐疑的だった。
フェルスタッペン:正直言って、オリンピックにF1は向いてない。アスリートの能力以上に、クルマの性能が勝敗を左右するからね。だから、将来的にはF1に限らず、モータースポーツがオリンピックに加わることはないと思う。もちろん個人的には、テレビでオリンピックを見るのは楽しいけどね。
今季のレッドブルは、昨シーズンまでのような圧倒的優位を失ってしまった。ここ数戦は、特にマクラーレンが急速に追い上げている。
Q:マクラーレンがレッドブルを上回ったと感じる特定の部分はありますか?
フェルスタッペン:今のマクラーレンは、どのサーキットでも速いから、すごく安定していると思っている。先週のスペインGPではタイヤの持ちもすごく良かった。ランド(・ノリス)は他のどのドライバーより、スティントの終わりでペースが落ちず、プッシュし続けられた。僕は終盤の数周、かなり追い上げられて苦戦したから、ここが特に僕たちの改善部分だろうね。それに加えて、縁石や路面の凹凸に対する弱さもある。その部分は、来年に向けて理解をさらに深めようとしているところだ。
と、フェルスタッペンが「来季」という言葉を出したところで、「本当に来季もレッドブルに残るのか」という質問が続出した。
Q:スペインGPでは、クリスチャン・ホーナー(レッドブル)とトト・ウォルフ(メルセデス)の両代表が、あなたの将来について議論を交わしていました。レッドブルに100パーセント残るとはっきり言い、この話題を締めくくりたいのでは?
フェルスタッペン:もっとも重要なことは、将来に向けて競争力のあるマシンを持つことだ。確かに現状は厳しいけど、さらに改善しようとチーム全体で取り組んでいる。
Q:言い換えれば、今シーズンの終わりにレッドブルが最速でなければ、移籍もありうるということですか?
フェルスタッペン:突然『みんな、さようなら』というのはF1のやり方ではない。そもそも僕はチームと長い契約を結んでいるし、今の自分の状況にとても満足している。そして繰り返すけど、来年に向けても努力を重ねている。
Q:来季以降の話では、レッドブルとフォードのエンジン開発プロジェクトはどれほど進んでいるのでしょうか。あなた自身フォローしていますか?
フェルスタッペン:僕がエンジンを設計しているわけじゃない。でも、プロジェクトがどこに向かっているのかを知ることは重要だと思っている。そして、チームは優秀な人材を多く雇用し、最速のエンジンを作ろうとしている。僕の知っているのは、それだけだ。全員が最善を尽くしていることに疑いの余地はない。僕がファクトリーを訪問して見た限りでは、成功するために必要なツールをすべて持っている。
移籍の可能性に対する本人の否定の仕方が、どうにも煮え切らない。レッドブルの戦闘力次第で、2028年末の契約満了までにチームを去る事態は、十分に起こりそうだ。
F1第11戦木曜会見:フェルスタッペンが来季の動向に言及。「F1内外」で選択肢検討のサージェントと「F1だけ」の周
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