静岡市の高田千央緑地政策課長は3日の市議会都市建設委員会で、2025年7月にリニューアルオープン予定の大浜公園(駿河区)について、プールの利用料を高校生以上800円、小中学生400円などとする指定管理者の想定を説明した。新たに整備する収益施設にはカフェやレストランのほか、結婚式や国際会議の開催を想定した多目的ホールを設けるとの内容も明らかにした。
 プール利用料は静岡市民と市外からの利用者を区別しない一方、市民向けに大人8千円、子ども4千円のシーズンパスチケットを販売するとした。委員からは税負担する市民がより優遇される料金設定を求める要望が出た。リニューアル前の大浜公園プールは利用無料で、ウオータースライダー利用が200円(子ども150円)だった。
 屋外型レジャープールのため、営業期間を「年間62日以上」と規定し、冬や春の施設利用が課題。高田課長は「公園部分は一年中利用できる。プール部分もオフシーズンに何かの形で利用できないか事業者と検討している」と述べた。
 収益施設は4階建てで、主目的は地元食材を使用したレストランやカフェの運営だが、イベントや会議利用を想定したホール空間も2カ所設ける。災害備蓄倉庫も設置し、災害時に公園利用者向けの避難所として開放するとした。
 大浜公園は大浜シーリゾート(代表企業・小雀建設)を指定管理者に選定し、民間資金活用による社会資本整備(PFI)方式による再整備を進めている。23年11月に解体工事に着手した。総事業費35億7千万円。25年3月末時点の工事進捗(しんちょく)率は80%を見込み、想定通りに開業できる予定という。