Rd.5のサウスウィックで初の2位をとったものの、次戦サウスウィックでは総合7位、ワシューガルでは13位とリザルトを低迷させてしまった下田。だが、特にワシューガルはMOTO1スタート後の大クラッシュに巻き込まれてからの追い上げ、MOTO2も出遅れからの超絶パッシングが決まったレース。決して不調では無く、いま下田は決めねばならないスタートのスキルを、淡々と積み重ねている最中だ。

なんという不運。グリッドに潜む罠

ワシューガルのMOTO1、下田はスタートで出遅れたことによって、スウォルの転倒に巻き込まれた。だが、それ自体が不運だったのではないのだ。

「予選、調子は悪くなかったんですけど初見のワシューガルを覚えるのに時間がかかってしまいました。アップダウンがあるコースは、先が見えないのでコースを覚えづらいんです。

で、予選の結果をうけて選んだMOTO1のグリッドに、岩が埋まっていたんですよ。グリッドを選ぶときにそれに気づけなかった。あとで、メカニックが地ならししてくれる時に、岩が見えた。だから、スタートはまっすぐ出れなかったんですよ。斜めにスタートせざるをえなくて、出遅れてしまった。1コーナーでスウォルがクラッシュしたところにつっこんだんです」と下田。その後、下田は修復に手惑うことになった。

「エンジンがかからないのが最大のトラブルでした。パイプに砂がつまっちゃってたんですね。レバー類も角度が変わってて、トップが1ラップしてきてようやく再スタートできました。ハンドルとか曲がっていなかったから、バイク自体は普通に走れたので、その後なんとかポイントを獲ろうと」してレースに復帰していったわけである。ちょうど、トップ陣のラッパーとなった下田は、ラッパーらしからぬ攻めたスタイルで下位のライダーをパッシングしていく。タイムとしては、悪くない。ただたただ、スタートだけが問題であった。下田も「そう、走れてはいましたね」と。結果、25位まで追い上げ、惜しくもポイントを逃してしまった。たまたまライバルの走りを客観的にみれた下田だが「マーティンと、クーパーは今回速かったですね。ニコラスとか追いつけてパスできたし、ハンターもそこまで速くはなかった」と冷静に分析を続ける。

MOTO2は、MOTO1の順位でグリッドをチョイスできるわけで、当然アウト側の不利なグリッドからのスタートになる。「しょうがないんですけどね。15番手くらいの追い上げだったと思います」と下田。「ワシューガルは、森の中を抜けていくようなレイアウトで、視界が悪かったりと集中力のいるコースでした。それでも、うまく走れたと思います。コース幅が狭いわりには、意外とナードなコースで、抜きやすかったんです。出遅れたけど、追い上げて5位まで回復できました。走り自体は、十分ポディウムを狙えるものでした。ちょっと今回は、アンラッキーだったと思っています」

次回ユナディラは、たった2週間のお休みを経る。下田は「特別なことはしません。いつもどおりだと思います。少し休んで、トレーニングに取り組んでいく。いまは、スタートだけは多めに練習したいですが、これといって抱えている問題はないし、フィットネスもまるで問題がないので、引き続き1位を狙っていきます」とのこと。そして、そのユナディラ後は5週連続でレースが続くのだ。「チャンスを感じるのは、バッズクリーク」とのこと。なお、Off1.jpではRd.11-12のパラ、ハングタウンへ独自取材をかける予定。毎週のレポートを遙かに超える濃さの下田丈特集に、乞うご期待。