国境を超える師弟関係 巨人コーチと韓国代表選手の絆

国境を超える師弟関係 巨人コーチと韓国代表選手の絆

◆ 一目見ようと駆けつけた

 「第2回 WBSC プレミア12」は16日、東京ドームでスーパーラウンド最終戦・日本対韓国の一戦が行われ、壮絶な打撃戦の末に10−8で日本が勝利した。この日の試合前、巨人の後藤孝志(50)一軍野手総合コーチが三塁側・韓国代表ベンチの前に姿を現し、韓国・斗山ベアーズ時代の教え子たちと再会した。

 2019年シーズンから巨人の一軍コーチを務める後藤氏は、1987年ドラフト2位で巨人に入団し、2005年に現役を引退。その後は独立リーグ、巨人などでの指導者経験を経て、2018年に韓国・斗山ベアーズで一軍打撃コーチに就任。就任1年目でリーグトップの944得点を叩き出す強力打線を築き上げ、韓国シリーズ進出に貢献していた。

 グレーのスーツ姿の“後藤コーチ”が練習を見つめていると、韓国代表の主軸打者キム・ジェファンが満面の笑みで「コンニチワ!」と駆け寄り、がっちりと抱擁。キム・ジェファンは2018年シーズンに打点王(133点)と本塁打王(44本)の2冠に輝き、後藤コーチのもとでキャリアハイをマークした“後藤チルドレン”のひとりだ。その後も、ヤン・ウィジ、パク・セヒョク、ホ・ギョンミン、パク・コンウら、かつての教え子たちが続々と挨拶に訪れ、身振り手振りで打撃のアドバイスを求めるシーンもあった。

 後藤コーチは巨人の宮崎秋季キャンプに参加していたが、虫垂炎を発症しチームから離脱中。「手術をして今日帰ってきた。今日しか会えるチャンスがないから頑張って来た」と、愛弟子たちの姿を一目見ようと球場に足を運んだ経緯を語り、代表ユニフォームを身にまとう姿を見て、「みんな元気でこの場にいることが嬉しい」と目尻を下げた。また、代表チームの正捕手を務めるヤン・ウィジについては「彼は去年のオフも一人でこっちに来て、一緒にご飯を食べた」と、グラウンド外でのエピソードも明かした。

 16日の日本戦では「3番・レフト」で先発出場したキム・ジェファンが4回のビッグイニングを呼び込む右前安打、「8番・捕手」のパク・セヒョクがチーム4点目となるタイムリーを放つなど、侍ジャパンの前に立ちはだかった。

 「日韓戦」「運命の一戦」。隣国のライバルとの一戦に、周囲は両国間にある政治問題も絡めて余計な感情も乗せてしまうが、グラウンドでは野球を通じて築かれた堅い友好関係があった。


取材・文=藤田皓己


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