◆ 一打逆転、カウント2−2で投手交代

 巨人が敵地・甲子園で阪神に競り勝ち2連勝。7回にはボールカウント2−2から投手リレーを命ずる執念の原采配で、首位を快走する阪神に食らいついた。

 1点リードの7回二死二三塁、3番手左腕の高梨雄平が代打・北條史也をカウント2−2に追い込んだ場面で、原監督は右腕・鍵谷陽平への交代を決断。鍵谷は外角のスライダーで北條を空振り三振に仕留めピンチを脱出すると、続く8回も続投し、1回1/3を無失点に抑える好リリーフを見せた。

 原監督の7回の継投について、20日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、プロ野球界OBの解説者が投手と打者の目線から、それぞれの私見を述べた。

 現役時代に通算128勝133セーブを挙げ、先発とリリーフの両方で活躍した齊藤明雄氏は「(投手からしたら)嫌ですよ。あれだけせっかく追い込んだのになんで代えるのって思いますよ」と降板する投手の心理を語りつつ、「もしリリーフで登板する立場なら、リリーフカーで来る途中に投げる球決めていますよね。キャッチャーを呼んで『これで行く』と。そういう気持ちにならないと抑えられないと思います」と、難しい局面では覚悟が求められるとの持論を展開した。

 一方、通算1716安打・321盗塁を誇る高木豊氏は「もう組み立てがガタガタになりますよね。高梨で頭いっぱいなのに鍵谷ってなると、頭の中を整理しきれなくなる」と打者側に与える影響を指摘。1打席で2人の投手を相手にして空振り三振に倒れた北條史也の混乱ぶりを推し量った。

 また、高木氏は「この場面は代打・北條が出たときに鍵谷をもってきても良かったんですけど、(左打者の)糸井がベンチにいるんですよ。だから追い込んでから鍵谷を出したんでしょうね。この場面の継投はそれくらい深い意味もあったと思いますよ」と、阪神ベンチに控える代打との兼ね合いもあって、このタイミングでの継投に至ったとの見解を示した。

 巨人は7ゲーム差で敵地に乗り込み2勝1敗で勝ち越し。このカードの結果次第では阪神の独走を許しかねない状況だったが、執念の采配もあって阪神との今季対戦成績を6勝6敗のタイに持ち直し、ゲーム差を「6」に縮めた。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』