オリックス・山崎福也

 投打の『二刀流』で、今季もチームを波に乗せる。山崎福也が得意の打撃力も生かして勝利に貢献する。

 昨年のヤクルトとの日本シリーズでも、その打棒を存分に発揮した。10月23日の第2戦(神宮)、0対0の3回一死三塁で打席に向かうと、初球の変化球にうまく対応。右前への先制適時打を放つと「なんとか、抜けてくれてよかったです!」と、拳を突き上げて喜んだ。

 敵地で始まった日本シリーズ。第2戦の先発に抜てきされた理由は、器用なバットコントロールにもあったかもしれない。

 交流戦前の打撃練習に率先して参加する。フリー打撃では、打撃投手のボールをサク越え連発。そもそも、山崎福は“甲子園記録”の保持者だ。

 日大三高時3年春のセンバツ大会に出場して準優勝。計13安打を放って1大会における通算安打の最多タイ記録を樹立した。投手としても決勝までの5試合すべてに先発登板するなど『二刀流』としてチームの躍進に大きく貢献した過去がある。かつて聖地で躍動した姿は、今も色褪せない。

 打席に立てる交流戦には「楽しみな気持ちが強いですね」と爽やかな笑顔を見せ、本職のマウンドでも責任を果たすつもり。

 今季の交流戦、敵地では中日、阪神、ヤクルトの3カードの日程が組まれている。昨季、バンテリンでの中日戦ではベンチ入りして“野手”を経験。同球場に加え、甲子園、神宮ではプロになってからも安打を放った経験のある場所だ。まずは本職の投球で結果を残し、1打席でも多く打席に向かいたい。

写真=BBM