ヤクルト・村上宗隆

 6月20日現在、セ・リーグの本塁打ランキングでトップを走るのがヤクルトの村上宗隆だ。プロ2年目に10代の選手としては最多となる36本塁打を記録。昨季も短縮シーズンながら28本塁打を放っており、今季は身初の最多本塁打のタイトルも期待される。では、現在21歳の村上が本塁打王になれば歴代何番目の若さになるのだろうか? 本塁打王の最年少記録を調べてみた。

最年少は20歳で4人が並ぶ



西鉄・中西太

 1リーグ時代を含めて調べたところ、本塁打王の最年少記録は「20歳」。これまでに以下の4人が20歳で本塁打王になっている。

藤村富美男(大阪/1936年秋)
川上哲治(巨人/1940年)
古川清蔵(名古屋/1942年)
中西太(西鉄/1953年)

 藤村、川上、古川の3人は1リーグ時代だが、2リーグ制になった1950年以降では中西のみ。高卒1年目で新人最多タイの本塁打数をマークした清原和博など、若くして頭角を現した選手も数多く登場したが、20歳では本塁打王になれなかった(そもそも清原は選手生涯を通して打撃3部門のタイトルは獲得できず)。先述のように、村上も20歳の昨季は本塁打数リーグ2位タイで、偉大な4人に並ぶことはできなかった。

 では、最年少記録に次ぐ「21歳での本塁打王」は何人いるのだろうか? 1リーグ時代を含めると、1941年の服部受弘(名古屋)、1954年の中西太(西鉄)、1955年の町田行彦(国鉄)の3人が21歳で本塁打王になっている。中西は前年に引き続き本塁打王ということで、21歳でも獲得となった。

 もし、村上が今季の本塁打王になった場合は、これらの3人に並ぶ。また、2リーグ制となった1950年以降で見れば、町田と並んでセ・リーグ最年少タイ記録ということにもなる。

 ちなみに、あの王貞治は高卒4年目の1962年、22歳のシーズンに初めて本塁打王になっている。ここを皮切りに、1974年まで13年連続で本塁打王を獲得。あらためて恐ろしい記録だ。

村上に期待される最年少での100号



西武・清原和博

 最年少での本塁打王にはなれなかったが、村上にはもうひとつの大記録樹立が期待されている。それが「最年少での通算100本塁打」だ。通算100本塁打の最年少記録は、清原和博の「21歳9カ月」で、1989年6月4日のダイエー戦で達成した。

 2021年6月20日現在で21歳と4カ月の村上は、通算86本塁打で100本まで残り14本。今シーズンのヤクルト最終戦は10月17日のDeNA戦(予定)なので、今季中に100本塁打に到達すれば自然と「最年少での通算100号」を達成できるというわけだ。同じヤクルトでは、山田哲人が史上8番目となる23歳11カ月で100本塁打を達成したが、先輩の記録を大きく上回ることにもなるだろう。

 一方、試合数で見た場合は、ラルフ・ブライアントの246試合が史上最速。次いで、アレックス・カブレラの247試合となっている。現在331試合の村上は史上最速を狙えない。では、Top10入りはどうなのかというと、歴代10位のロベルト・ペタジーニでさえも333試合なのでこちらも厳しい。

 上位は助っ人外国人だらけだが、唯一日本人で入っているのが西武の山川穂高で321試合。ここ2シーズンは思うようなバッティングができていないが、NPB史に名を残す助っ人外国人並のハイペースで本塁打を量産していた。

 今回は、本塁打王の最年少記録と、村上に最年少での達成が期待される「通算100号」の記録を紹介した。6月に入ってからすでに7本塁打とバッティング好調の村上。果たして21歳での本塁打王、さらには最年少での通算100号となるか、今後の活躍に期待したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM