想像以上のパフォーマンス



巨人・ハイネマン

 巨人のハイネマンがチームの窮地を救っている。9月15日のDeNA戦(東京ドーム)で「七番・右翼」でスタメン出場すると、1点差に迫った直後の5回に佐野恵太の打球を右翼フェンスに激突しながら好捕。9回も2点差に広げられてなお二死満塁のピンチで、宮崎敏郎の右翼後方を襲った大飛球を背走し、最後はジャンプしてきっちりつかんだ。直後の9回の打席では先頭打者で相手守護神・三嶋一輝から中前打を放ち、逆転サヨナラ勝利の呼び水となった。

「この試合のMVPは間違いなくハイネマンでしょう。9回のあの守備がなかったら、大量失点で試合が決まっていた。今まで多くの外国人選手を見てきましたが、打撃に定評があっても守備には難があるタイプが多かった。ハイネマンは違う。打球に対して落下点に一直線にいくし、球際も強い。あんなに外野守備がうまい外国人は見たことがないですね」(スポーツ紙記者)

 12日の広島戦(マツダ広島)では1点リードの7回二死の守備で、安部友裕が放った右前打を捕球し損ねたが、素早くボールを拾い、二塁へノーバウンドのストライク送球。安部を楽々と刺す強肩に球場がどよめいた。俊足で守備能力の高さに定評があり、外野の全ポジションと一塁を守れる触れ込みだったが、そのパフォーマンスは想像以上だ。

 巨人の外野陣は故障者が続出して、手薄な状況となっている。新外国人のテームズが来日デビュー戦となった4月27日のヤクルト戦(神宮)で外野守備の際に「右アキレスけん断裂」の重傷を負って今季絶望となり、8月23日に退団が発表された。DeNAからFA移籍した梶谷隆幸も7月10日の阪神戦(甲子園)で死球を受け、診断の結果「右第3中手骨骨幹部骨折」で長期離脱した。丸佳浩は打撃不振で本来の力を発揮できず、今月に入ってからスタメンを外れる試合が増えている。陽岱鋼も開幕からファーム暮らしで、8月28日に一軍昇格したが、9月12日に登録抹消された。

 ハイネマンは外野守備が申し分ないだけに、打撃でも期待がかかる。メジャー通算5本塁打、3Aの通算成績は166試合で打率.304、20本塁打とアベレージヒッターとして活躍していた。ファームでは選球眼が良く、ボール球になる変化球もきっちり見送っていた。広角に打球を飛ばすスイングで日本向きの選手と言えるだろう。

ローズに受けた指導



横浜・ローズ

 ハイネマンがレンジャーズでプロ生活のキャリアをスタートした2016年、当時のマイナー・リーグの打撃コーチで指導を受けたのが日本球界で活躍したロバート・ローズだった。ローズは横浜(現DeNA)在籍時に「マシンガン打線」の中核として活躍。広角に打ち分ける高い技術に、勝負強い打撃で98年のリーグ優勝に貢献した。

 99年には打率.369、37本塁打、153打点で首位打者、2度目の打点王を獲得。さらに同年6月30日の広島戦(富山市民)でプロ野球初となる3度目のサイクル安打を記録した。来日8年間で打率.325、167本塁打、808打点をマーク。来日当初は「守備の人」と呼ばれ、二塁の守備で素早いスナップスローに定評があったが、打撃でも大活躍した。同じく、守備に定評があるハイネマンも打撃で覚醒できるか。ローズは良きお手本になるだろう。

写真=BBM