シーズンも残り約30試合となっているが、打線の中心に座る四番打者は1年を通して機能したのだろうか。セ・リーグ6球団の「四番」の評価はいかに? 100点満点で採点した。
※記録は9月20日現在

読売ジャイアンツ



巨人・岡本和真

巨人 90点

 目下のところ、本塁打(37)、打点(100)のリーグ2冠で、このまま順調に数字を伸ばせば、2年連続の本塁打王、打点王を手中に収めることになる。主力にケガなどで離脱が相次いだ前半戦も試合に出場を続け、ここまで全試合出場でチームを支えていることに大きな価値がある。現在、巨人は首位・阪神、2位・ヤクルトを僅差で追う立場。「(100打点は)皆さんがチャンスで回してくれるからこそ。打点はチームの勝利につながる。それが僕の仕事」と頼もしい四番が、そのバットでリーグ3連覇へと導く。

阪神タイガース



阪神・マルテ

阪神 80点

 開幕から四番を担っていたのは大山悠輔だった。その大山が不振に陥り六番に降格。現在、四番の座を任されているのはマルテだ。今季20試合で四番に座り、打率.239、5本塁打、12打点。4試合に1本の割合で本塁打を放っているが、打率をもう少し上げてほしい部分はある。ただ勝負強さは持ち合わせており、9月14日のヤクルト戦(神宮)では1対4と3点ビハインドの9回表一死一、二塁から左中間へ同点3ランを放ち、チームを救った。これから迎えるシーズン最終盤で激しい優勝争いが待っているが、マルテのバットが必ず阪神を頂点に導いてくれるはずだ。

東京ヤクルトスワローズ



ヤクルト・村上宗隆

ヤクルト 90点

 昨季の開幕戦から、一度も四番打者の座を譲ったことはない。21歳の村上宗隆が、不動の主砲として打線の真ん中にどっしりと座っている。今季も35本塁打、92打点はリーグ2位の数字。ただ、昨季は全試合に出場して打率.307と3割超をマークしたことを考えれば、現在の打率.280は少々物足りないか。9月19日の広島戦(神宮)では、史上最速となる21歳7カ月での通算100号本塁打を達成した男だ。期待が高まるのも無理はない。口グセのように「チームのために」と話す村上のバットで、6年ぶりVへとチームを導きたい。

中日ドラゴンズ



中日・ビシエド

中日 70点

 来日1年目の2016年から四番に座り、今季で6シーズン目となる。4月に上肢のコンディション不良で登録抹消、9試合ほど欠場となったが、それ以外は例年のように不動の四番としてにらみをきかせる。16本塁打&63打点はチームトップの数字。打率.281も大島洋平に次ぐ成績だが、他球団の四番に比べると少し物足りなさは残る。好不調の波が大きく、6月には20試合連続安打の直後に18打席ノーヒットもあった。それでも相手投手にとって中日で最も怖い打者には違いなく、常にフルスイングを貫く姿勢は大きな重圧となっている。今年は3年契約の3年目。32歳の親日家がオフにどのような決断を下すかにも注目したい。

広島東洋カープ



広島・鈴木誠也

広島 85点

 9月3日のヤクルト戦(東京ドーム)から9月9日の中日戦(マツダ広島)にかけ、プロ野球記録にあと1試合と迫る6試合連続本塁打。最近の成績だけなら、カープの主砲・鈴木誠也の出来はほぼ満点といえる。この大爆発もあり、本塁打と打点はもちろん、打率、出塁率も上昇、シーズン通した数字も、ここまで打率.312(リーグ3位)、本塁打29(同3位)、打点65(同5位)、出塁率.429(同1位)と、いずれもリーグの上位で、それだけ見るとかなり高い点数で当然のようにも見える。しかし、チームが下位に沈み、満足度という点では、おそらく本人は今シーズンの働きに高い点数はつけていないはず。数字で表すとすればこのあたりの点数か。

横浜DeNAベイスターズ



DeNA・オースティン

DeNA 90点

 5月に佐野恵太に代わりオースティンが四番に座ると、以後、ベイスターズ打線の中心となりチームを勢いづけている。今季はコロナ禍の影響で来日できずに春季キャンプ、オープン戦は不参加。チーム合流は4月と遅れた。しかし、調整遅れを感じさせず4月、5月と好調で、6月は打率.406、9本塁打で月間MVPを受賞した。7、8月には東京五輪のアメリカ代表に選出され、母国の銀メダル獲得に貢献。シーズン再開後も勢いは止まらず、打率.316で同僚の桑原将志と1厘差の2位につける。26本塁打、66打点はいずれもチームトップ。懸念されたケガもなく、ハマの大砲として頼もしい存在だ。

写真=BBM