大幅な血の入れ替えを敢行



2年目に向け、チーム改革を断行している立浪監督

 中日が大幅な血の入れ替えを敢行している。

 チームが強くなるためには、変化が必要だ。だが、その改革は野球ファンの想像を超えていた。平田良介、A.マルティネス、三ツ俣大樹らが退団。さらに、阿部寿樹、京田陽太をトレードで放出した。三ツ俣、阿部、京田が退団したことで二遊間が一気に手薄になったが、遊撃は土田龍空を軸に、二塁は溝脇隼人、石垣雅海、ドラフト2位・村松開人(明大)、ドラフト6位・田中幹也(亜大)、ドラフト7位・福永裕基(日本新薬)らがレギュラー争いを繰り広げる激戦区となる。

 野球評論家の川口和久氏は週刊ベースボールのコラムで、中日の変革についてこう語っている。

「現状からレベルアップの可能性はあるが、未知数も多い。石川(昂弥)は故障明けでもあり、彼らを抜てきするにしても、阿部か京田、どちらかでも残しておけば、というのが、俺みたいな凡人の発想だが、立浪監督は違った。ある意味、見切りをつけたのだと思う。格を考え、チームにとって大切な選手だからと我慢して使うのではなく、若手を思い切って使ったほうがいいという判断だ。なまじいるとなれば、チーム内からもファンからも『なぜ使わない』という声が出るかもしれないしね。中日は近年、球団として大型補強はしていない。となれば、プラスは新外国人程度で、現戦力で戦うしかなかったが、立浪監督が1年やってみて、それでは大きなチーム力のアップは期待できないと判断し、一気に勝負をかけたというのかな。助っ人を自らドミニカに足を運んで探しているのも、後悔ないようにということだと思う」

 ウィークポイント解消へ、打つべき手を打つ。トレードで楽天から涌井秀章、DeNAから砂田毅樹を補強したのに加え、打線強化にも本腰を入れている。中日で2018〜20年の3年間プレーし、通算打率.316、31本塁打、131打点をマークしたソイロ・アルモンテが3年ぶりに復帰。さらに巧打者のルランド・カリステも獲得した。二遊間を守り、広角に長打を打てることから日本で大化けする可能性を秘めている。今月28日にはアリスティデス・アキーノの入団を発表。19年に19本塁打をマークするなどメジャー通算41本塁打の長距離砲で、外野の強肩にも定評がある。アキーノは球団公式ホームページで、「日本の野球に適応し、持ち前のパワーをグラウンドで発揮しドラゴンズの勝利に貢献したいです」と決意を語っている。

「2番手捕手」に課題


 中日を取材するスポーツ紙記者は、「戦力補強はまだ終わらない可能性がある。捕手は木下拓哉がいますが、2番手以降は手薄です。トレードを画策しても不思議ではない」と指摘する。

 捕手陣の顔ぶれを見ると、A.マルティネス、山下斐紹、桂依央利が今季限りで退団した。今季の先発マスクを見ると、木下が最多の115試合、石橋康太が19試合、大野奨太が6試合出場と、木下を脅かす「2番手捕手」に課題が残った。今オフはFA市場で森友哉がオリックス、嶺井博希がソフトバンク、伏見寅威が日本ハムに移籍。チーム編成上の観点で考えると、他の捕手陣の立ち位置にも影響を及ぼすことになるだろう。果たして、中日は今オフ第3弾となるトレードを敢行するか。

写真=BBM