26日、東京都・後楽園ホールにてDDT『Who's Gonna TOP? 2021』が開催され、クリス・ブルックスがKO-D無差別級王座に挑戦も戴冠を逃した。

 クリスは2007年にイギリスでデビューし、ファイトクラブ・プロやレボリューション・プロレスリングなどで活躍。長身から繰り出される華麗な空中殺法や、イギリスで修めた巧みなサブミッションを得意とするオールラウンダーであり、2019年にDDTに初来日してからは実力・ルックス・性格すべてでファンから圧倒的な支持を獲得し、世界がコロナ禍に見舞われても日本に残って活動する道を選んだ。
 クリスはハードコア・デスマッチを主流とするCZWにも参戦しており、日本でもDDT EXTREME王座などで過激なハードコア戦を行うだけでなく、ぞうの国プロレスではゾウの糞を投げあい、プールプロレスではビート板をフリスビーにしたりお客さんをプールに突き落としたり、“プロレス界の鬼才”松本都が創り出す独特な世界の色にもその身を染めてみせるなど実力者ながらケニー・オメガや飯伏幸太にも負けず劣らずのクレイジーさに“BAKA GAIJIN”として愛されている。

 すっかりDDTに定着したクリスだが、その闘いの場はEXTREME王座戦線やUNIVERSAL王座戦線を主流としており、KO-D無差別級王座に挑戦するのは約2年ぶり。相手は前回の挑戦でも苦杯をなめた竹下幸之介だ。
 竹下は8月に富士通スタジアム川崎大会で秋山準から王座を奪取し、この日が初防衛戦。

 試合序盤はじっくりとした足関節の取り合いが展開されるも、クリスは得意の場外戦に持ち込んで鉄柵などを有効に活用したラフファイトで竹下を圧倒。さらに、さくらえみ70kg(さくらえみ)やアップル・カット・ミューティレーション(駿河メイ)といったチョコプロの仲間たちの技も繰り出すなど、日本で過ごした2年間で得た絆を武器に闘っていく。
 クリスはオクトパスストレッチやプレイングマンティスボムといった得意技で勝負を決めに行くが、竹下が的確なザーヒー(ランニングニー)でカウンターしていき、Plus Ultra(変形チキンウイングフェイスロック)で捕らえると鼻から出血したクリスは無念のギブアップ。

 敗れたクリスは「竹下はDDTの中だけじゃなく、日本の中でもなく、世界でもトップの強い選手だから、彼とこうやって後楽園のメインを張れて、負けたとしてもそれは恥ではないし、むしろ誇らしい気持ちでいる。いつも友達の中では自分は成功するタイプだと思われなかったし、『お前ならきっと大きいことが成し遂げられるよ』と言われて来なかったタイプだけど、俺は今日たくさんの仲間に囲まれて大きなことを成し遂げたと、そういう気持ちでいる。鼻を折ったかもしれないし、指も折ったかもしれない。でも俺はまた挑戦できるまで2年かかろうと頑張るし、そのときの相手、対角に立っているのは竹下であってほしい。高梨さんにも竹下さんにもDDTの選手にもチョコプロの選手にも『ありがとう』と言いたい」と語り、盟友・高梨将弘の肩を借りながら去っていった。