1月4日、東京ドームにて新日本プロレス『ベルク Presents WRESTLE KINGDOM 18 in 東京ドーム』が開催。セミファイナルではオカダ・カズチカとブライアン・ダニエルソンによるスペシャルシングルマッチが行われた。

 昨年6月に行われたAEWと新日本の合同興行『Forbidden Door(禁断の扉)』ではメインイベントで戦った2人。ブライアンに変形YESロックで絞られたオカダがタップアウト負けとなっており、そのリベンジマッチが行われる。
 前日会見でブライアンは「以前のオカダとの試合では試合中に腕を骨折し、その次の試合では眼窩底骨折した。今回オカダの腕を折りたい。リベンジしたいし、彼の心も折れるのかより強くなって戻ってくるのか見たいからだ」と思いを語る。
 これを聞いたオカダは「僕は怪我して欠場したことないですし、腕を折れるもんだったら折ってみてください。折られた腕でレインメーカーをかましますし明日は勝ちたいなと思います」と意気込んだ。

 試合はエルボーの殴り合いからダニエルソンが予告通り右腕を攻めていく。場外では鉄柵を使い、リングでは腕を叩きつけるノーザンライトスープレックス。腕を折り曲げて肘へのストンピングから腕へのニードロップ連打と畳み掛ける。
 ならばとオカダはダニエルソンの眼帯を外して眼窩底骨折した左目にストンピングからドロップキックを叩き込んでいくが、ダニエルソンはYESロック。ロープに足を伸ばして抜けたオカダは、痛めた腕でレインメーカーを叩き込む。
 ならばとダニエルソンはジャンピングニーからYESコールを起こしランニングニー。避けたオカダがレインメーカーも、これをキャッチしたダニエルソンが走り込むもオカダはドロップキックで迎撃しレインメーカー。そのまま崩れ落ちるようにフォールし3カウントを奪った。


 試合を終えた2人はお互い座礼で健闘をたたえ、オカダは「とりあえず一つ貸しを返しただけなので、これで終わるようなそんな寂しいプロレス界ではないと思いますんで、また何回もやってほしいなと思います。本当に2024年一発目、素晴らしい闘いができたと思いますし、あの歓声に今日は凄い救われたような気がしました」と晴々とした表情。

 ダニエルソンは「負けたけれども凄く自分にとってはいい気分だ。ここ13年間、求めていた物がここにあったと思う。オカダ・カズチカのような素晴らしい選手と、ここトーキョー・ドームで闘えること。プロレスの最高の部分が今日は見えたと思う。今日のオカダは100%燃え盛る炎のような状態で、自分と一緒にリングに上がってくれた。自分が求めていたオカダが目の前に立っていて凄く嬉しかった。(自分が新日本に居た頃は)猪木イズムもしっかりあって、勝負も素晴らしく、当時はバス・ルッテンやボブ・サップなんかと一緒に巡業を回っていたので今とは全く違う雰囲気だった。その後も新日本プロレスのことはずっと見てきて、タナハシやオカダ、そしてその他の素晴らしいメインイベンターたちがこの団体をしっかり成長させていったところはとても素晴らしいことだと思う。新日本プロレスっていうのは、今も目を閉じて考えると夢のようなんだ。プロレスを始めた時に自分が行きたいと思っていた夢の場所であり、自分のヒーローたちの住まう場所。アメリカやカナダのプロレスラーたちは、ここで育ち、そしてここから旅立ってトップになっていったんだ。自分自身ももちろんここで学び、そして日本で長い間プロレスをしたいと思っていた。当時はそういう結果にはならなかったけれども、今またここに戻ってこられたというのは何か夢を叶えたような、また夢の中にいるような気持ちだ」と思いを語った。