台湾で新型コロナウイルス感染者が急増している。政府は16日、これまでで最も厳しい制限措置に踏み出した。

人口約2300万人の台湾ではこれまで、新型ウイルスのパンデミックの影響をごくわずかなものに押さえ込まれてきた。累計感染者は1682人で、死者は12人にとどまっている。

早期に厳格な水際対策を取って外国人渡航者を入れなかったことと、島外から台湾に戻る市民全員に隔離措置を実施したことが、感染対策の成功につながったとされてきた。

しかし16日には、新規感染者が207人に上った。台北市が感染拡大の中心地となっている。地元メディアによると、市当局は警戒レベルを、ロックダウンを実施する最高「4」の手前の「3」まで初めて引き上げた。

新たな制限措置では、映画館やレジャー施設などが今月28日まで閉鎖される。一度に集まれる人数は、屋内で5人、屋外で10人までとされる。

屋外でのマスク着用が義務化され、在宅での仕事と学習が強く奨励される。

社会活動が制限されたのを受け、スーパーでは棚から商品がなくなっている。各地で買い物客に対し、2点までの購入制限がかけられている。

蔡英文総統は15日、生活必需品などの「パニック買い」は感染クラスター発生のリスクを高めるだけだとし、市民らに自制を呼びかけた。

地元メディア・台湾ニュースによると、蔡氏はインスタント麺や食料品全般、トイレットペーパーの在庫は豊富で、小売店の店頭にはすぐに並ぶようになると話した。

シンガポールでも

一方、シンガポールは16日、感染者の急増を受け、大学・短大を含むすべての学校の授業について、19日からは在宅で進められるように変更すると発表した。

同国では16日、新規感染者が49人確認された。うち38人は国内で感染していた。1日あたりの感染者数としては、昨年9月以降で最多となっている。

これまでの累計感染者は6万1000人超で、死者は31人となっている。