Visaの「Apple Pay」対応(Visaのタッチ決済・オンライン決済対応)に続き、電子マネーのnanaco、WAONも今年8月、2021年内にAppleのウォレットサービス「Apple Pay」に対応すると発表した。対応サービスが増えるほど、登録可能な決済手段が増え、iPhoneの「サイフ」化が進む。
 

 iPhone/Apple Watchなど向けの「Apple Pay」、GoogleのAndroidスマートフォン(スマホ)向けの「Google Pay」は、対応OS・対応機種以外、おおむねサービス内容は同じだが、Google Payは原則認証不要で、Apple Payはエクスプレス設定をオンにした交通系電子マネー(Suica・PASMO)以外、支払時に生体認証(Face ID・Touch ID)が必須という違いがある。なお、Google PayのVisaのタッチ決済については、決済時に画面のロック解除が必要だ。
 イオンは9月1日に、Androidスマホのおサイフケータイ対応機種で使える「モバイルWAON」と連携するイオンのトータルアプリ「iAEON(アイイオン)」をリリースしたが、Android版アプリの口コミを見る限り、まだ改善の余地がありそうだ。実質的なサービス開始は、WAONのApple Pay対応のタイミングなので、もうしばらく評価は保留にしたい。
 iAEONの画期的な点は、コード決済「イオンペイ」と非接触決済「モバイルWAON」と、クーポン配信・店舗情報などの定番コンテンツを備えた店舗公式アプリが一つにまとまっていること(類似のアプリはほかにもある)。ただし、イオンペイは、イオンマークのついたクレジットカード、イオンデビットカードしか登録できない仕組みのため、イオンカード非保有者は無関係の機能だ。
 Suica、iD、QUICPayに続き、20年10月にPASMOがApple Payに対応。さらに年内にnanacoとWAONもApple Payに対応すると、全国的に使える事前チャージ型電子マネーでiPhone非対応のサービスは「楽天Edy」のみとなる。
 楽天Edyはもともと「Edy」の名称でサービスを開始し、今年、サービスがスタートして20周年を迎えた。最後発として将来的にApple Payに対応する可能性はあるが、当面、しばらく対応しない場合、Google PayとApple Payの分かりやすい違いは、楽天Edyの有無になるだろう。Suicaなどと違い、企業名をサービス名に冠する楽天EdyもApple Payに仲間入りできるのか、今後の展開に注目だ。(BCN・嵯峨野 芙美)