ウェザーニューズは6月8日に、「ウェザーニュース」アプリおよびウェブサイトにて実施した、「天気痛調査2023」の結果を発表した。同調査は4月21日〜5月1日の期間に行われ、1万9897人から回答を得ている。

●日本人の7割近くが天気痛の自覚


 調査対象者に、天気痛を持っているかを尋ねたところ、「持っている」または「持っている気がする」とする回答が7割近くに達した。男女別では、女性の半数超が「持っている」と答えており、「持っている気がする」を合わせると8割超に達している。
 都道府県別では、「徳島県」(77.6%)が最も多く、日本海側よりも太平洋側、九州において東シナ海側で多い傾向がみられた。
 以降、天気痛を「持っている」または「持っている気がする」と答えた人に質問をしている。
 天気痛の痛み・症状を選んでもらった質問(複数回答)では、「頭痛」(82.0%)が最多となり、「肩こり・首こり」(43.6%)、「だるい」(37.2%)がそれに続いた。男女別では、どちらも3位まで同じだったものの、女性の4位と5位に「めまい」や「眠気」が、男性の4位と5位に「関節痛」「腰痛」がランクインしている。
 天気痛の症状はどのくらいの頻度で訪れるのかを尋ねたところ、「月に数回」(66.9%)が最も多く、「週に2〜3回」(26.1%)、「ほぼ毎日」(7%)がそれに続き、「週に2〜3回」と「ほぼ毎日」を合わせると3人に1人が週に2回以上、天気痛の症状に悩まされていることが明らかになった。
 性年代別では、男性よりも女性の方が発症の頻度が高く、また若い世代ほど発症の頻度が高い。
 普段行っている天気痛の予防方法として(複数回答)、「天気予報をチェックする」が約半数で最多となり、「天気痛予報をチェックする」「薬を飲んでいる」「運動・ストレッチをしている」と続いている。
 「特に何もしていない」という回答を都道府県別でみると、富山県で最も多く、和歌山県、熊本県がそれに続いた。
 天気痛の症状がひどい時の対策を尋ねた質問(複数回答)では、「薬を飲む(通常量)」が最も多く、「薬を飲む(多め)」と合わせた割合が約7割に達している。また、「ひたすら耐える」という回答も約3割を占めた。
 都道府県別では、痛い時は薬に頼る方の割合が最多だったのは佐賀県で、徳島県、長崎県がそれに続いた。「ひたすら耐える」という回答について、新潟県が最も多く、青森県、島根県がそれに続いている。
 天気痛の症状を緩和するために、毎月どのくらいの出費があるかを尋ねたところ、全国の平均額は1843円で、2020年調査時(1814円)よりも微増した。都道府県別では、宮崎県が2581円で出費が最多となり、和歌山県(2358円)、岐阜県(2296円)、群馬県(2136円)、東京都(2114円)が続いている。出費がもっとも少なかったのは秋田県(1237円)で、徳島県(1408円)、広島県(1431円)、鳥取県(1524円)、沖縄県(1529円)がそれに続いた。
 天気痛の痛みが最もひどい時は、どの程度かを尋ねた質問では、4人に1人が「仕事・学校を半日休む程度」または「仕事・学校を1日休む程度」と答えている。「少し休む程度」を合わせると、6割超が我慢できないほどの症状があるという。
 性年代別では、女性の3人に1人が学校・仕事を休むなど、天気痛の症状によって生活に支障があり、30代女性がもっとも顕著だった。
 天気痛が起こるのはどんな日が多かを尋ねたところ、雨や曇りの日を挙げる回答が7割近くに達している。男女別では、男性で雨の日に発症する人が多い一方、女性で天気に関係なく天気痛が発症するという回答が最多となり、雨よりも曇りの日に発症する人が多かった。
 天気痛には何が最も関係していると思うかを尋ねた質問では、「気圧」が8割超で最も多く、以下「天気」「気温」「湿度」と続いている。
 調査対象者の全てに、台風が接近する時に体の不調を感じたことがあるかを尋ねたところ、台風接近時は天気痛の自覚のある人の9割近くの人が、何らかの不調を感じていることが明らかになった。また、天気痛を持っていない人でも1割近くの人が不調を経験している。
 都道府県別では、台風の接近・上陸が多い太平洋側の方が、台風接近時に不調を感じる人の割合が多い傾向がみられる。
 痛みを感じるタイミングを尋ねた質問では、台風や低気圧の「接近中」が5〜7割で最多となり、「接近前」がそれに続いており、とりわけ30代以上の女性では4割超に達している。