小学生の楽しみである給食。「今日のメニューは何かな?」と献立表を確認する様子は微笑ましいものですよね。とはいえ、食べるのが遅い子どもにとっては、楽しいはずの給食の時間が試練の場になってしまうことも。そこで、食べるのが遅い原因はどこにあるのか、どう対処していけばよいのかをご紹介します。

この記事のポイント

  • 給食を食べる時間は意外に短い!
  • 食べるのが遅くなる6つの理由別に対策を
  • 個別の事情は先生に相談を

給食を食べる時間は意外に短い!

小学校の時間割は確認しても、給食を何分で食べる必要があるかまで把握している保護者は、そんなに多くないかもしれません。実は、思っている以上に短い時間で食べ終えることが求められているため、ぜひ確認してみてください。

一般的な時間割では、給食の時間は、4時間目終了後に40分ほど設けられていますが、注意しなければならないのはこの中に手洗いや配膳、片付けといった時間も含まれていること。仮に給食の時間が40分だとすると、次のような時間配分になります。

手洗い・机ふき:5分
配膳:10分
食べる時間:20分
片付け:5分

食べる時間は、わずか20分ほどということに驚かれる保護者も多いのではないでしょうか。さらに、前後の授業が体育など教室移動が必要なものだと食べる時間はさらに短くなることに。15分程度で食べ終えることが求められることもあるでしょう。

最近は、新型コロナウイルス感染予防のため、給食も自席で各自とるというスタイルが増加。机を班で向かい合わせにして食べるよりも、おしゃべりに夢中になってしまうことは減っているようですが、それでも20分程度で食べ終えるというのは低学年にはハードルも高いもの。食べるのが遅いと、時間内に食べきれない……ということにもなりかねないため、家庭でも対策をしておくのがおすすめです。

食べるのが遅くなる6つの理由別に対策を

「食べるのが遅い」と一口にいっても、その理由により解決のための対策は異なってくるもの。次の6つの中から、お子さまの食べるのが遅い理由に当てはまるものを把握したうえで、対策をとっていきましょう。

自分が食べられる量よりも多い量を配膳されている

お子さまは、自分が食べ切れる量を把握していますか? 把握できていないと、配膳の調整などがうまくいかず、自分の適正量以上のものを食べなければいけないことになってしまうかもしれません。
家庭でも大皿でシェアしながら食べることが多いと、自分が一度に食べ切る量を目で見て把握しづらいものです。そのような場合は、家でも子どもに自分の食べる量をまとめて取り分けさせてみましょう。自分の適正量が把握できていれば、給食の配膳の際にも調整をお願いできるようになります。

おしゃべりに夢中になってしまう

食事を楽しむための会話は一概に悪いものとはいえませんが、おしゃべりが過ぎるのは考えものです。最近は、新型コロナウイルスの感染予防で、前を向いて1人ずつ食べる学校が多いようですが、それでも隣の子などとおしゃべりに夢中になってしまうこともあるもの。家でも食事中のおしゃべりが多くなり過ぎていないか注意しましょう。

食事に集中できず、気が散ってしまう

食事中に気が散ってしまう子どもも多いものです。そういった子は、家庭でも「ながら食べ」になっていることが多いようです。特に注意したいのが、テレビを見ながら食事をすること。ながら食べで他のことに気を取られていると、食事に集中する姿勢が身につきません。テレビ以外にも、本やマンガ、スマホをいじりながらの食事などはしないように注意しましょう。子どもだけでなく、大人もながら食べをしない姿を見せることが重要です。

食べ方のクセがある

食べ方のクセが時間に影響を与えるケースもあります。1回に口に入れる量が少ない、咀嚼の回数が多すぎる、飲み込んでから次の一口を口に入れるまでのインターバルが長いといったクセから、箸やナイフをうまく使えないというテクニカルな部分もあるでしょう。修正すべき食べ方のクセがないかご家庭でもチェックしてみてください。
特に、箸やナイフの使い方などは、トレーニングで改善しやすいもの。魚をほぐすのを親がやってしまっていたり、豆などの小さいものを食卓に出していなかったりと子どもが使い方に慣れるチャンスを奪っていないか確認してみましょう。

嫌いな食べ物がある

嫌いな食べ物があると、食が進まないこともよくあるものです。そのため、ご家庭でも小さく切ったものからチャレンジしてみたり、調理法を変えてトライしてみるなど食べられるようになる工夫をしてみるとよいでしょう。
とはいえ、どうしても食べられない場合は無理に食べさせなくてもOK。無理強いすると、食事そのものを嫌いになってしまうこともあるため注意が必要です。「嫌いなものは残してもOK。好きなものから食べよう」など声をかけてあげられるとよいでしょう。また、食べられないものは、給食でも少なく取り分けてもらうよう自分から頼めるようにサポートしてあげましょう。

時間を意識していない

家では食事の終了時間を明確に決めずにいることも多いでしょう。そのため、子ども自身がどのくらいの時間でどのくらい食べられるかを把握できていないこともあるものです。家でも時間を区切って食べ終える練習もしてみるとよいでしょう。

個別の事情は先生に相談を

上に挙げた食べるのが遅くなる6つの理由以外にも、顎が弱い、嚥下障害などで食べ物がうまく飲み込みづらいといった身体的な理由があるケースもあるかと思います。そういった個別の事情がある場合は、予め学校や担任の先生に相談しておきましょう。

「給食を食べきれない」「上手に食べられない」といった失敗経験は、思いのほか子どもの心を傷つけ劣等感を抱かせることもあるものです。時には「学校に行きたくない」という原因になることもあるでしょう。気になる点があれば、遠慮なく相談することが大切です。

最近の給食では、子ども個人個人の事情を踏まえ「配膳されたものは全て食べる」「全員同じ量」「食べるまで居残り」といった杓子定規なルールは基本的になくなっています。「こんな相談をして過保護だと思われないかな?」といった心配はしなくても大丈夫です。

まとめ & 実践 TIPS

子どもにとって、給食はとても楽しみなもの。とはいえ、思った以上に食べる時間も短いため、時間通りに食べられるようにする工夫が求められます。食べるのが遅くなる6つの理由を踏まえ、お子さまに適したトレーニングを家庭でも行ってみてください。