コンビニに長居してしまうという方から弁護士ドットコムに相談が寄せられました。

相談者は、月に1、2回ほど利用しているコンビニに行った際、飲み物を買った後に店の外に出てタバコを吸い、再び入店してトイレに行ったり立ち読みをしたり、また外に喫煙に行ったりと過ごしていました。

そんな中、店員から「誰かと待ち合わせですか?」「他の店員がお客様を怖がっている。やめてもらえませんか?」と何度か注意されたそうです。

相談者は「周りから不審者と思われても仕方がない」と話す一方、「万引きや盗撮など明らかに迷惑なことはしていません」と主張します。

店に訴えられる可能性があるかを気にしているようですが、このように用事がないのにコンビニやスーパーで長時間過ごすことは法的に問題ないのでしょうか。新保英毅弁護士に聞きました。

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●営業妨害や違法な不退去と判断されるのは限定的

コンビニやスーパーなどの店舗は、基本的には商品を購入する可能性のある客に対して店舗での滞在を許諾し、買い物をする気がないのに別の目的で店舗に滞在されることは予定していません。

したがって理論上は、買い物以外の目的での滞在については業務妨害として民事上の不法行為が、退去を求められたにもかかわらず居座ることは刑事上の不退去罪が成立する可能性があります。

ただし、初めから買い物をする気がない場合と、目当ての商品が見つからないなどの理由で結果的に購入に至らなかった場合を外形的に区別することは困難です。

また、長時間にわたらず穏当な態様であれば店舗内の商品を見るだけの行為も社会通念上許容されていることから、営業妨害や違法な不退去となるのはよほどの長時間、あるいは不穏な態様で滞在し退去要請を無視しているような場合に限定されるでしょう。

店側としては、買い物をする気がない滞在者に対して店舗への出入りを禁止する(いわゆる「出禁」)、退去要請をして応じない場合は警察に通報する等の対応が考えられます。

ただ上記のとおり、買い物の意思を外形上判断することは難しいことなどを踏まえ、出入り禁止や警察への通報はよほどの長時間あるいは不穏な態様で滞在して退去要請を無視しているような場合に限定すべきでしょう。

【取材協力弁護士】
新保 英毅(しんぼ・ひでたか)弁護士
2004年弁護士登録。相続・遺産分割事件、中小企業の法務の案件を多く取り扱っている。モットーは「依頼者ひとりひとりに適したオーダーメイドのサービス」。
事務所名:新保法律事務所
事務所URL:http://shinbo-law.com/